浜口皮ふ科形成外科天王寺 大月 麻衣 先生 | ドクターズインタビュー

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頼れるドクターが教える治療法vol.121

皮膚科

多様なニキビに
まずは保険診療で対応。
早期治療でニキビ跡も防ぐ
多様なニキビに<br>まずは保険診療で対応。<br>早期治療でニキビ跡も防ぐ
浜口皮ふ科形成外科天王寺
  • 大月 麻衣 先生
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天王寺駅ビルである天王寺MIOプラザ館6階というアクセス至便な「浜口皮ふ科形成外科天王寺」では、様々な皮膚トラブルの改善に取り組みながら、希望があれば美容促進の提言も行っている。近年、肌の悩みは女性だけのものではなく、小児や男性患者も増えているとのこと。多様化する肌の悩みに対応した各種治療法も導入しつつ、丁寧な問診を大切にし患者のコンディションを見極める。今回取り上げたニキビ治療については、保険適用の薬も充実し、ニキビ跡を予防するためにも早期の治療を勧めている。一人ひとりの「どうなりたいか」に寄り添い、最良の治療を目指す大月麻衣先生に、同院のニキビ治療について伺った。(取材日 2024年2月19日)

ニキビは早期治療が重要。「まだ目立たないから」と見逃すと跡が残ることも

― まずは、ニキビの症状や原因について教えてください。

ひとくちにニキビと言っても、進行状態によって大きく3つの種類があります。乳白色の発疹が生じる初期段階の「白ニキビ」、白ニキビが進行して毛穴が詰まり、盛り上がった皮脂が酸化して黒っぽく見える「黒ニキビ」、さらに黒ニキビが悪化して、毛穴に詰まった皮脂に細菌やアクネ菌が付着して繁殖し、炎症を起こして赤く腫れあがる「赤ニキビ」ですね。ニキビができる原因は主に「毛穴の詰まり」「過剰な皮脂分泌」「アクネ菌の増殖」ですが、そもそもの体質や、食生活の乱れや疲れ、ストレスなどの生活環境が引き起こすこともありますし、男性であれば髭剃りの刺激も原因となります。

― 貴院を受診される患者様の多くは、どのようなニキビでお悩みでしょうか?

一般的に、白ニキビや黒ニキビで来院される患者様は稀で、ほとんどの方が「赤ニキビにまで進行してしまったが市販薬やセルフケアではどうにもならない」という段階で初めて医療機関での治療を検討されます。当院でも「いろいろな方法を試したけれど治らなかった」という患者様は多いですね。
確かに、以前の日本はニキビ治療において後進国であり、医療機関で処方できる薬も赤ニキビに作用するものしかありませんでした。しかし2006年頃から、毛穴に皮脂が詰まって肌表面にザラつきを生じさせる微小面皰(マイクロコメド)に働きかける薬が登場。2016年には保険適用の塗り薬や内服薬など、世界的な治療薬はほぼ出揃い、初期ニキビから治療できるようになりました。

― 目に見えない初期ニキビから治療を始めるメリットは何でしょうか?

ニキビが進行してから治療を開始すると、ニキビそのものは治ってもニキビ跡が残ってしまう可能性が高くなります。ニキビ跡に悩む患者様は多いにも関わらず、ニキビ跡の治療は保険適用外ですから、自費診療でしか改善できません。しかも、進行したニキビだけがニキビ跡になるのではなく、毛穴の詰まりでも皮膚の内側では炎症が起こっていることがあるので、そちらも放置するとニキビ跡を残す可能性があります。ですからニキビ跡を残さないためにも、毛穴の詰まりや白ニキビの段階で、医療機関の受診を検討いただきたいですね。

ニキビ治療は時間をかけて。丁寧な説明と患者に寄り添う姿勢で受診を促進

― 貴院の治療方針を聞かせてください。

最近では「ニキビができたら皮膚科に行きましょう」と謳う製薬会社のCMなどがあり、その影響もあってか若い方を中心に外来受診率は上がっている印象を受けます。それでも治療に至るのは患者全体の3~4割程度と言われているので、皮膚科への受診に対しなんらかの抵抗を感じる方が多いのかもしれません。勇気を出して来院された患者様の気持ちを第一に考えて、前向きな声掛けと適切なアプローチを心がけています。

― 貴院のニキビ治療について教えてください。

保険適用の薬はいずれも優秀です。基本的にはまず塗り薬を処方し、患者様の状態を見極めた上で抗生剤や漢方薬などの内服薬を組み合わせ、治療を進めていくことになります。いずれも塗ったから・飲んだからすぐに効くものではありませんので、自己判断で中止せず、できれば3か月はじっくりと治療を続けていただきたいです。月に1度の通院を基本にしていますが、不安なことや心配なことがあればすぐに受診してくださいと伝えています。
その他に、殺菌効果や肌の再生を促す効果のある赤外線治療というものもあります。こちらは週に1、2度の来院が必要となりますが、リピーターの多い治療です。

― 患者様に合った治療法はどのようにして決まりますか?

患者様によってニキビに対する悩みも受診のきっかけも違いますので、医師の主観だけで治療法を決めるのではなく、「どこが気になりますか」「どうやって治したいですか」「これまでにどんな薬を使用しましたか」などを丁寧に質問し、患者様の気持ちや要望を汲み取ることが大切です。
また、せっかく受診されても、途中で治療を中断してしまう患者様もいらっしゃいます。その理由の1つが、薬剤による副作用(赤み、痒み、ヒリヒリ感)です。予期せぬトラブルが起こると患者様が不安になってしまいますので、製薬会社のパンフレットなどを提示しながら、治療を始める前に薬の効用や起こり得る副作用についてきちんと説明し、理解していただいた上で治療法を決めていくようにしています。

ドクターからのメッセージ
  • 大月 麻衣 先生

たとえ小さなニキビ1つでも、気になったらすぐに受診してください。少しでも早く治療を始めれば効果を実感しやすいですし、ニキビ跡になる可能性も軽減します。繰り返しになりますが、ニキビ跡になってしまうと保険適用の治療では限界があります。また、ニキビ跡が気になる方やより効果的な治療を試したい方には、自費診療もご提案できます。当院では形成外科も併設していますので、外科処置が必要となるお悩みも気軽にご相談ください。

多様なニキビにまずは保険診療で対応。早期治療でニキビ跡も防ぐ
多様なニキビにまずは保険診療で対応。早期治療でニキビ跡も防ぐ

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住所
大阪府大阪市天王寺区悲田院町10-48 天王寺ミオプラザ館6階
電話番号
06-6775-5005
最寄駅
天王寺駅(大阪阿部野橋駅)、阿倍野駅、寺田町駅
アクセス
天王寺ミオプラザ館6階
駐車場
あり
診察領域
形成外科、美容外科、皮膚科、美容皮膚科、予防接種
専門医
形成外科専門医、皮膚科専門医