医療法人煌仁会 森川内科クリニック 森川 髙司 理事長 兼 院長 | ドクターズインタビュー

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頼れるドクターが教える治療法vol.104

内科

更年期障害による不調を改善。保険治療の「プラセンタ注射」
更年期障害による不調を改善。保険治療の「プラセンタ注射」
医療法人煌仁会 森川内科クリニック
  • 森川 髙司 理事長 兼 院長
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JR福知山線塚口駅から徒歩3分の「医療法人煌仁会 森川内科クリニック」では、プラセンタ注射による更年期障害の治療を行っている。45歳~55歳頃といわれる女性の更年期。この時期は心身に様々な不調を抱えることが多く、中には生活に支障をきたすほど症状が悪化してしまう人もいる。そんな更年期障害の症状の改善に有効な治療法が、プラセンタ注射だ。一定の条件を満たせば健康保険が適用されるため、受けやすい治療でもある。「一人で悩まずに相談してほしい」と語る森川髙司理事長へ、更年期障害の原因や症状、プラセンタ注射による治療についてお話を伺った。(取材日:2023年5月29日)

性ホルモンの急激な減少によって発症。誰にでも起こり得る「更年期障害」

― 更年期障害とはどのような病気なのでしょうか?

女性の更年期は、閉経前後の10年間を指します。一般的には45歳から55歳頃で、その時期に起こる心身の様々な不調を更年期症状といいます。更年期障害は、日常生活に支障が出てしまうほど更年期症状が悪化した状態です。
代表的な症状として「のぼせ・ほてり(ホットフラッシュ)」が知られていますが、その他にも自律神経失調症に似た症状がみられます。身体的な症状から精神的な症状まで幅が広く、個人差が大きいことも特徴です。
一方、男性の更年期障害は男性ホルモンの分泌量が減少し始める40代以降で発症しやすく、精神的な症状をきっかけに気づかれるケースが多いですね。

― 更年期障害の原因について教えてください。

更年期障害の原因は、性ホルモンの急激な減少です。
女性の場合は加齢に伴って卵巣機能が低下することで起こる、女性ホルモン(エストロゲン)の減少。ホルモンバランスが崩れて自律神経が乱れ、その急激な変化に身体が追いつかないために様々な不調が表れます。
男性の場合は加齢による男性ホルモン(テストステロン)の減少に加え、重度のストレスも更年期障害を引き起こす要因です。ストレスによっても男性ホルモンが極端に減少しますので、更年期障害を発症しやすくなります。
加齢による性ホルモンの変化は避けることができません。つまり、更年期障害は誰にでも起こる可能性があるのです。

― 更年期障害で来院される方は、どういったお悩みをお持ちですか?

女性は「動悸がする」「汗が止まらない」「手足や腰が冷える」「イライラする」「寝つきが悪い」などの症状でお困りの方が来院されています。症状の程度は人によって異なりますが、更年期障害だと自覚された上で「治療をしたい」と来られる方がほとんどですね。

― 男性の方は、どのようなお悩みがあるのでしょうか?

男性の場合は「疲労感」や「気力の低下」など、うつ病に似た症状のご相談で受診されるケースが大半を占めています。当院の患者様は女性が中心ではありますが、男性も少なくありません。当院に限らず、更年期障害で受診する男性は年々増えているのではないでしょうか。
男性の更年期障害ではうつ病と似た症状が出ることが多く、誤った診断を基に精神科にかかっているケースもあるのですが、近年は「更年期障害かもしれない」と思って来院される方が多くなりました。インターネットの普及で情報収集が容易になり、セルフチェックなどもできるためでしょう。10年前とは大きく変わったと感じています。

更年期障害の症状を改善する「プラセンタ注射」。早めの受診が悪化を防ぐ

― 更年期障害の検査方法について教えてください。

血液検査と問診で、更年期障害かどうかを見極めます。血液検査は、性ホルモンの数値を確認する検査です。問診では専用のチェックシートをもとに質問に答えていただき、症状の程度を更年期指数またはAMSスコア(男性更年期障害質問票)で評価。初診から1週間後に血液検査の結果と合わせて診断します。
更年期指数やAMSスコアは、当院ホームページの「WEB問診」から事前にチェックしていただくことも可能です。

― 治療はどのように進めていくのでしょうか?

女性の場合、当院では「プラセンタ注射」と「漢方薬」での治療を提供しています。
プラセンタ注射は更年期症状があり、注射治療が必要と診断された59歳までの方であれば、保険適用で受けられる治療です。厚生労働省から認可を受けた医療用のプラセンタ(ヒト胎盤由来)には、ホルモンバランスや自律神経を整える働きがあり、エストロゲンの減少によって起こる更年期障害の各種症状の改善を促します。
はじめは週3回、症状が改善してきたら、体調に合わせて週1回または2週間に1回のペースで来院していただいています。当院の患者様は、比較的早い段階で症状の改善を実感される方が多いですね。また、症状に合わせて漢方薬を処方します。プラセンタ注射との組み合わせによる相乗効果が期待できます。
男性の治療は、男性ホルモンの注射です。2週間に1回のペースでスタートし、症状に応じて補充するホルモンの量を調整します。定期的な血液検査で副作用の有無をモニタリングし、安全に治療を進めていきます。

― 更年期障害を予防する方法についてお聞かせください。

残念ながら、更年期障害を完全に予防する術はありません。症状には個人差があり、性ホルモンが低下していても自覚症状がない方もいるほどです。誰にでも起こり得るため、心身の変化に気づいた時点で受診するのが良いでしょう。早めの治療が症状の悪化を防ぐことに繋がります。

ドクターからのメッセージ
  • 森川 髙司 理事長 兼 院長

動悸やほてり、冷え性、イライラや眠りが浅いなどの自覚症状がある場合は、なるべく早めの受診をお勧めします。具体的にこれといった自覚症状がない場合でも、更年期に入ってから心身の不調を感じる方はお気軽にご相談ください。
一人で悩まず、まずは相談していただくことが一番だと思います。更年期を前向きに過ごせるよう、一緒に治療していきましょう。

更年期障害による不調を改善。保険治療の「プラセンタ注射」
更年期障害による不調を改善。保険治療の「プラセンタ注射」

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住所
兵庫県尼崎市上坂部1丁目4−1 ミリオンタウン塚口 2階
電話番号
06-6439-7337
診察領域
内科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、胃腸科、内分泌代謝科、糖尿病科、リウマチ科、アレルギー科、神経内科、血液内科、腎臓内科、泌尿器科、小児科、精神科、漢方、内視鏡、予防接種、健康診断、在宅医療、人間ドック
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