専門医だからこそできる最先端の糖尿病治療
検査機器をはじめ最先端の医療機器や治療法を積極的に取り入れ、患者一人ひとりに寄り添う治療を提供します。
- 大河内 昌弘 院長
頼れるドクターが教える治療法vol.084
内科
目次
遺伝子組換え食品の登場や、抗生物質等の抗菌性飼料添加物など、かつての自然食品中心であった食生活が大きく変化する中で、さまざまな病気の発症に食事が大きく関与していることが明らかになってきたからです。がんはその一例です。がんは様々な要因が複雑に絡み合って発症しますが、一部のがんの発症には食べ物が大きく影響していることが最近の研究で報告されています。乳がんを例に取ると、かつては閉経前の女性が患者の多数を占めていましたが、最近は閉経後に発症する人が増えています。これはコレステロールの過剰摂取によって、女性ホルモンの合成に異常が生じているためだといわれているんです。乳がんのみならず胃がんや大腸がんに関しても同様の指摘が行われているのですが、日本の病院は早期発見・早期治療を訴えるばかりで、食事療法にはほとんど力を入れていない。私はここに、大きな危機感を抱いているんです。まずは健康に関する常識が変わりつつあることを認識しなければなりません。
「野菜を食べれば健康になれる」ということで、野菜を大量に摂取されている方がいらっしゃいますよね。葉物野菜をたくさん食べるのは間違いではないのですが、トマトやきゅうり、なすなどのタネが含まれる野菜には要注意です。また、血糖値を上げないようにするために白米よりも玄米、白いパンではなく茶色いパンを食べるように心掛けているという方も少なくないと思いますが、これも注意が必要です。というのは野菜や豆類、穀物の胚芽にはレクチンという“植物毒”が含まれており、これが体内に入ると「リーキーガット(腸漏れ)症候群」という病気を引き起こし、小腸の粘膜のバリアを破壊する可能性があるからです。これにより有害物質が血液中に侵入することで、アルツハイマー病のほか、糖尿病などの生活習慣病、リウマチなどの炎症性疾患の一因となることがわかっているんですね。つまり、良かれと思って食べたものが、体内で実は悪さをしている――。こうしたケースが結構たくさんあるのです。いろいろな病院を回ってどんなに検査をしても“異常なし”と診断されるが、体のだるさや蕁麻疹、湿疹、下痢などがなかなか治らない。こうした症状は、食べ物が一因となっている可能性も考えるべきなのです。
おっしゃる通りです。わかりやすい事例として、がんの食事療法を取り上げてみましょう。がんと戦うためには体力をつけなくてはいけないということで、炭水化物を一生懸命摂取しようという方がいらっしゃるかもしれませんが、これは完全に逆効果なんです。がんは糖質が大好きなので、炭水化物を摂れば摂るほど、がん細胞は増殖していきます。ですから最近は、がん細胞のエネルギーにならない、脂肪由来の物質「ケトン体」を中心とした食事を摂ることが推奨されているのです。先ほどの野菜の例と同様に、健康になるための食事が、実は絶対にやってはいけないことだったということがある。だからこそ、国内外の研究に精通した専門家の指導を受けながら、自分の症状や体質に合ったオーダーメイドの食事療法を実践することが欠かせないのです。これが「未病医療」の基本だと思います。
まずは普段の食事を確認するところからスタートです。一週間の食事の内容について聞き取りを行ったり、撮ってもらった写真を見たりしながら問題点を確認。管理栄養士の指導のもと食生活を改善していきます。今までの食生活を180度変えるのは不可能なので、できることから少しずつ始めるのが大切です。悪い食べ物を10種類口にしていたとしたら、そのうち1、2種類を徐々に減らしていくイメージですね。それだけでも体調がガラリと良くなる可能性があります。そして患者さまの意識が変わり、食事療法を自分事として前向きに取り組んでいただくようになれば、改善のスピードは加速します。その意味でも小さな積み重ねが重要です。
いちばんの基本は、健康に悪いものを体内に取り込まないということです。レクチンの含まれる食材はできるだけ摂らないようにする。また食材を購入する際は、遺伝子組換え食品や、大量の食品添加物、保存料が含まれたものを避けるべきです。そのためには産地がわかっている野菜を選ぶとか、オーガニックの野菜を買うなどの工夫が必要です。美味しい食べ物にはウラがある。このことを念頭に置きながら、日々の食事に徹底的にこだわっていただきたいと思います。
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