早めの治療が慢性化を防ぐ。
痛みを直接取り除く神経ブロック注射
スピーディな効果が見込める神経ブロック注射は、正確な診断と繊細な技術が鍵。手術を回避できるケースも。
- 中野島整形外科 神奈川県川崎市多摩区
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- 山田 浩司 院長
街の頼れるドクターたちvol.152 血管外科
目次
祖父が眼科医だったこともあり、幼いころから医療の世界に興味がありました。その興味を目標に変えたのが、小学生のころに観た、人体の神秘を紹介するテレビ番組です。人間の体を小宇宙になぞらえて、子どもにもわかりやすく編集されたその番組にインスパイアされ、幼心に医療の道を志しました。
人体の不思議を解明したいという想いは大学でも失われることなく、心臓をはじめとする循環器科の道へ進むことに。長年にわたり、心臓血管インターベンションなどの血管内カテーテル治療に携わりました。
心臓血管のカテーテル治療は過去に目覚ましい発展を遂げ、現在では治療法が確立されています。その反面、ここ10〜20年は学術的に頭打ちの感が否めませんでした。医師としてのモチベーションをさらに高めるため、まだまだ伸び代があり、循環器科で培った手技を活かせる分野を模索した結果、たどり着いたのが下肢静脈瘤でした。
下肢静脈瘤は血管内カテーテル治療を選択するケースが多いため、心臓血管のカテーテル治療で得た知識・技術が大いに役立っていると自負しています。また下肢静脈瘤の症状は、治療によって目に見えて改善できるケースが多く、医師として非常にやりがいのある分野です。
脚の静脈には、血液を集めて心臓に返すという重要な役割があります。つまり、重力に逆らって仕事をしなければならないのです。静脈は自身の圧力に加え、心臓の拍動も利用して血液を送り返していますが、心臓は収縮と拡張を繰り返しており、常に脚の血液を押し上げる方向に力が働いているわけではありません。一部の血液が心臓に向かわず逆流しようとしてしまうため、脚の静脈内にはそれを防ぐ「逆流防止弁」があります。この弁が壊れてしまうと、本来は心臓に返すはずの血液が逆流し、脚の血管内に血液が少しずつ溜まってしまうのです。そうして静脈の血管が瘤状に膨らんでしまう病気が、下肢静脈瘤といわれています。
病名のとおり脚の静脈が瘤状に膨らむため、血管がボコボコと浮き上がって見えるようになります。それ以外の自覚症状としては、脚のだるさ、むくみ、頻繁なこむら返りなどが挙げられます。
患者様は女性の割合が高く、とくに妊娠・出産を繰り返すほど発症率が上がるようです。あとは、長時間の立ち仕事をされている方、ハードな筋トレをしているアスリートの方などにも多いといわれています。一方で、筋肉はポンプの役割を果たすため、適度な運動は下肢静脈瘤予防に効果的です。運動習慣のない方は早歩きでのウォーキングを、立ち仕事の方はこまめな屈伸運動などをおすすめしています。
当院では、主に2種類の血管内カテーテル治療を提供しています。ひとつは、カテーテルを静脈瘤のある血管に入れて、高周波やレーザーで血管の内腔を閉じる「血管内焼灼術」。閉じた血管は時間とともに小さくなり、最後は体内に吸収されるため、体内に異物が残らないというメリットがあります。術後は脚を圧迫するため、弾性ストッキングを履いていただきます。もうひとつが、血管に医療用の瞬間接着剤を注入して内腔を塞ぐ「血管内塞栓術」です。こちらは原則として弾性ストッキングは不要ですが、接着剤という異物が残るためアレルギーのある方には行えません。
いずれも健康保険が適用され、日帰りで行うことができます。どちらを選択するかは進行具合や患者様の希望にもよりますが、基本的に若い患者様には血管内焼灼術を、ご年配の患者様には血管内塞栓術をおすすめしています。
むくみやだるさといった脚の違和感には、さまざまな原因が考えられます。特有のボコボコした瘤やエコー検査によりすぐに下肢静脈瘤と診断できるケースもありますが、なかなか原因が判断できないケースも少なくありません。そういった患者様にも「わかりません」で終わらせずに、皮膚科の受診歴などを伺いながら原因究明に努めています。痛みやつり等の他の原因も提示しますので、脚の違和感に悩まれている方はお気軽にご相談ください。
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