街の頼れるドクターたちvol.030
下肢静脈瘤とは、足の静脈の内部にある逆流防止弁が壊れた状態となることで起きる病気です。逆流防止弁は、重力に逆らって血液を心臓に戻す働きをサポートしているのですが、これが正常に機能しなくなることで、心臓に戻るべき血液が逆流し、足の静脈に溜まります。その結果、足がよくつったり、血管が膨れ上がったり、浮き出たりするほか、足のだるさ、重苦しさなどの症状が出てきます。また、進行すると色素沈着や皮膚潰瘍、血栓などのトラブルにもつながります。下肢静脈瘤そのものは良性の病気で、命に関わることはないのですが、治療をしなければ時間と共に少しずつ進行していきます。
最初に興味を持ったのは、東京医科歯科大学医学部付属病院での研修医時代です。医師にとって診療科を選ぶことは、治療対象の臓器を選ぶことに等しい。この視点をもって、さまざまな診療科を研修で回っていた際に、「血管」、なかでも「静脈」の分野の治療に魅了されました。きっかけは、とある血管外科の先生に静脈疾患について教示いただいたことでした。瞬発力が特に必要な「動脈」に対して、「静脈」は比較的計画を立て、治療目標から逆算して治療に取り組むことができます。このことは元来、物事を順所立てて行動する性格の私には向いていると感じました。
そして、実際に診療をしていくにつれ、ますます静脈の治療に惹きこまれるようになりました。特に、静脈疾患のなかでも下肢静脈瘤について詳しく調べていくうちに、血管外科と皮膚科の両方の観点からトータルに診療できる医師は、ほぼ皆無だと知りました。下肢静脈瘤は元々、血管外科、皮膚科、形成外科などの診療科のうち、どの診療科が担当するのかは不明確であったこともあり、下肢静脈瘤と同疾患に伴う皮膚疾患に特別な関心を持つ医師は非常に少なかったのです。そこで、関東では唯一の例外と呼べる存在であった都立墨東病院に赴任し、静脈及び皮膚の両疾患を専門的に学びました。
船橋静脈瘤クリニック
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