患者の幸せをめざす下肢静脈瘤の治療
下肢静脈瘤の治療には圧迫療法、手術、硬化療法の3つがあり、手術は日帰りで受けられます。
- 齋藤 陽院長
街の頼れるドクターたちvol.147 心臓血管外科
目次
齋藤院長:当院は「下肢静脈瘤」の治療に特化した専門クリニックです。下肢静脈瘤とは、足の静脈内にある血液の逆流を防ぐための弁が、何らかの理由で壊れることで脚に血液が溜まり、血管がボコッと浮き出たり、足のだるさ、こむらがえりなどの症状をもたらしたりする病気です。
下肢静脈瘤にはさまざまな治療法がありますが、当院は「レーザーカテーテル焼灼術」の豊富な手術実績があり、2024年1月から10月には1,100件以上の手術を行いました。しかし最も力を入れているのは、「当たり前」のことを「当たり前」に行うこと。それは、「病状や治療法について、患者さまお一人お一人に丁寧に説明する」「患者さまの質問にきちんと応える」「必要のない手術はしない」などです。そのような医療をスタンダードにするために、取り組みを続けることが大切だと考えています。
飯田医師:大学病院では下肢静脈瘤のほか、末梢動脈疾患、おなかの動脈瘤などの治療を行ってきました。目黒外科に勤めることに決めたのは、齋藤先生の手術を見学させていただき、勉強になることがたくさんあったからです。例えば、大学病院で行っていた高周波血管内焼灼術という治療法は、下肢静脈瘤の原因となっている血管の幹の部分を熱で焼灼して閉塞させるものですが、枝の部分にできている瘤(こぶ)を瘤切除という手術で取り除いていく際に、どうしても傷が残ってしまうんです。一方、齋藤先生はエコー画像をみながら枝の部分の細い血管までカテーテルを挿入し、レーザーで焼灼していきますし、傷もほとんど残りません。こうした技術レベルの高さに加え、優しいスタッフが揃っていることも大きかったですね。
齋藤院長:そうですね。私自身が診察中に性別を意識することはありませんが、実際問題として「男性医師に素足をみられるのは恥ずかしい」ということで、女性医師の診察を希望する患者さまは少なからずいらっしゃいます。しかも、下肢静脈瘤の患者さまの男女比は3:7(当院では4:6)。そういった意味でも、女性医師が在籍していることは大きなメリットになります。
飯田医師:下肢静脈瘤の一つに「陰部静脈瘤」という病気があります。足の付け根の近い部分にできる静脈瘤で、生理期間中に激しい痛みを伴うケースが多いのですが、こうした病気に関しては女性医師の方が相談しやすいかもしれませんね。
齋藤院長:見た目やだるさ、かゆみなど、患者さまが悩まれているポイントを確実に解消すること。そして、患者さまの期待を超えるクオリティの治療を行うことです。「下肢静脈瘤に関して、治療できない症例はない」という自負をもって患者さまに向き合っていますが、実は血管にも“個性”があります。一言で下肢静脈瘤といっても、まったく同じ症例は二つとしてないのです。研修医の頃から数えきれない症例を経験してきましたが、学ぶべき事柄はまだまだたくさんありますね。
飯田医師:一件一件、集中して治療に当たることです。私たちにとって何百もの症例のうちの一件かもしれませんが、患者さまにとっては一生に一度の手術ですから、“流れ作業”になっていいはずがありません。日々、お一人お一人に寄り添った治療を心掛けています。ちなみに一番嬉しいのは、「もっと早く治療を受けておけばよかった」といったお言葉をいただけたときですね。
齋藤院長・飯田医師:皆さまのなかには、下肢静脈瘤について気になっているけれど、「手術が怖い」「何をされるのだろう」「どこに相談すればいいかわからない」ということで、クリニックになかなか足が向かない方もいらっしゃるでしょう。当院では、無理やり手術を勧めることはありませんので、まずは話だけでも聞きにきていただきたいですね。病気についての理解を深めていくうちに勇気が湧いてきて「ちょっとやってみようかな」という患者さまも結構いらっしゃいますよ。そして治療後は、ご自身の経験談を語っていただき、下肢静脈瘤で悩んでいる患者さまを助ける役割を担ってくださるとありがたいです。
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レーザーカテーテル焼灼術の豊富な経験を基に、患者さまが悩んでいるポイントの確実な解消を目指します。
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