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- 銀座3丁目・BANNAI美容クリニック 東京都中央区銀座
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- 坂内 誠(将佑貴)院長
頼れるドクターが教える治療法vol.129
眼科
目次
白内障は、目の中でカメラのレンズのような働きをする「水晶体」という組織が白く濁り、目の奥まで十分な光が届かなくなることで、物が見えづらくなる病気です。水晶体は通常は透明な組織ですが、加齢や紫外線などによる様々なストレスがかかると、水晶体を構成しているたんぱく質が変性して白く濁り、光を通しづらくなります。その結果、視力の低下やピントがぼやける、物が二重、三重に見えるといった症状が出ます。白内障は様々な原因で起こりますが、もっとも多いのは加齢によるものであり、これを「加齢性白内障」と呼びます。白内障は一種の老化現象ですので、個人差はありますが、ご年齢と共に多く発症します。
その他に、アトピー性皮膚炎や糖尿病、ステロイド剤の副作用などによりお若い時に発症する「若年性白内障」や、外傷をきっかけに発症する「外傷性白内障」などもあります。
初期であれば目薬によって進行を遅らせる治療法もありますが、症状が進行し、日常生活に支障が出てくるようになったら、濁った水晶体を取り除き、新たに人工の眼内レンズを挿入する手術を行います。手術に要する時間は10分〜15分程度で、日帰りで行っています。手術を行う際には、その適用の是非やリスクをしっかりと見極めた上で、万全を期して実施しています。白内障の手術によって視力の改善のみならず、近視や遠視の矯正、乱視を軽減することも可能となります。
緑内障は、眼球と脳をつなぐ「視神経」が障害を受けることで、視野が少しずつ欠けていく病気です。緑内障のはっきりとした原因は分かっていませんが、その有病率は高く、40歳以上の20人に1人、80歳以上の10人に1人が罹患しているといわれています。また、緑内障は日本人の中途失明原因の第1位となっています。一度障害を受けた視神経が元に戻ることはないので、早期に発見して適切な治療を行うことが大切です。治療に当たっては点眼治療やレーザー治療、あるいは外科手術によって眼圧を下げることで、視神経にかかる負担を減らし、視野障害の進行を遅らせることが目標となります。点眼治療から始めることが多いですが、緑内障のタイプや進行の程度によってレーザー治療や外科手術による治療を選択します。最近は白内障手術と一緒に行う低侵襲な緑内障手術など、治療の選択肢は拡大しています。
どちらもゆっくりと進行するため、患者さまご自身では見え方の変化になかなか気づくことができません。白内障に関しては「今まで見えていた物が見えなくなった」「遠くから来る人の顔がわからない」「まぶしさを強く感じるようになった」といった日常生活での変化から来院されるケースや、同年代のお友達の話を聞いて「自分にも心当たりがある」と心配になり来院されるケースも多いです。一方、緑内障に関しては、かなり進行してからでないと自覚症状が生じないので、検診で指摘されたり、日々の診察の中で偶然発見されたりするケースがほとんどです。
特に緑内障は日本人の失明原因第1位ということもあり、不安を感じている方も少なくないと思います。しかし早いうちから適切な治療を行えば、失明に至るまで進行するケースは稀ですし、日常生活に支障をきたす可能性もそれほど高いわけではありません。何より大切なのは、早期発見、早期治療を行うことです。40歳を過ぎたら定期的な検診を受けることをお勧めします。
初めてクリニックにいらっしゃる患者さまの中には、病気の自覚がない方も少なくありません。ご自身の状態をしっかりとご理解いただき、治療の選択肢や今後起こりうることを正確にお伝えするように心掛けています。また、患者さまお一人お一人と丁寧にお話をすることで、治療に対する不安を解消するとともに、治療の時期についても可能な限り希望に沿った対応を行うことを大切にしています。
眼科は、患者さまのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)改善にダイレクトに貢献できる診療科です。白内障手術後に「明るくなった・見やすくなった」「眼鏡なしで生活できる」「針に糸を通せる」などと喜ばれている様子を拝見すると私も嬉しくなります。また、緑内障の患者さまにしっかりと寄り添い、病気のことや治療計画、今後の見通しなどをお話ししてご納得いただき、「安心しました」と言っていただけた時は本当に良かったなと感じます。
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