須田医院 須田 憲男 院長 | ドクターズインタビュー

メニュー
自分の家族と思って
患者さんに寄り添う
総合診療医

街の頼れるドクターたちvol.165 内科

須田医院
  • 須田 憲男 院長
57 views
千葉県柏市で、地域医療を支える「須田医院」。先代院長の死去後、息子である須田憲男現院長が、臨床能力を養うために一時閉院したのち、総合内科医師として2015年に新たに開院した。医大卒業後は国内外で長らく生理学の研究に従事し、父の病をきっかけに48歳で臨床の世界に飛び込んだという須田院長。自分の子どものような若い医師たちに混じって研鑽を積みながら、循環器内科、糖尿病・代謝内科、心療内科、漢方内科などの幅広い知識と経験を培ってきた。「もし、目の前の患者さんが自分の家族だったら」と思うことで、日々丁寧な診断と治療を心がけている須田院長に、その異色の経歴や医師としての理念などについてお話を伺った。(取材日 2025年3月28日)

父の病を機に研究から臨床へ。論理的な診断と適切な治療を行える医師に

― 医大卒業後、まず研究の分野に進まれたそうですね。

私が学生時代に学んだ臨床医学は「経験重視」の印象が強く、診断学についても論理的とは言い難い内容でした。学生時代に学んだ医学の中で、最も論理的と言える学問は生理学でした。そこで私は、生理学の基礎研究者を目指したのです。医大卒業後は筋生理学の伝統がある母校の東京慈恵会医科大学で心筋収縮と細胞内カルシウム濃度の関係を調べる研究に従事し、3年目から骨格筋収縮を制御する筋細胞内カルシウム濃度変化の機序の解明に挑みました。当時、カルシウムを通す膜蛋白遺伝子を同定していた京都大学医学部生化学教室に国内留学し、さらに同研究室と共同研究をしていたドイツのMax-Planck生物物理化学研究所やアメリカのコロラド州立大学にも留学し、骨格筋の動き(収縮・弛緩)を我々の意思で瞬時に制御できる機序を明らかにしました。

― その後臨床に転向されたのはなぜですか?

父の病がきっかけです。大腸がんを皮切りに、自己免疫疾患やパーキンソン病などを次々と発症したのですが、それらを正確に診断できる医師がいなかったので、適切な治療が遅れました。ちょうどその頃、臨床の世界に、患者さんの訴えに対して詳細かつ的を射た問診を行い、それを基に診断仮説を立て、検証するための有効な身体所見をとることで論理的な確定診断に至る「臨床推論」という学問領域が登場したのです。臨床推論を活用すれば、経験に頼らず正しい診断に至れますので、私は医師免許を有する者の一人として、人生の後半は「論理的な診断と適切な治療が行える臨床医として社会に貢献したい」と決意しました。そこで、筑波大学附属病院の総合診療科で、臨床をゼロから学ばせていただくことに。当時の私は48歳で、自分の子どもくらい年齢差のある若い医師たちに混じって臨床研修を開始しました。

― 最初から総合診療を行える医師になると決めて、臨床に進まれたのですね。

そうです。「開業医は患者さんの様々な訴えに対応できねばならない」と父から聴き、学生時代から認識しておりました。筑波大学附属病院の総合診療科で研修し始めたところ、受診される患者さんの半数近くが心の問題を抱えておられました。身体に痛みを感じて内科や整形外科を何件も回っても、原因がわからず症状も改善せず、実は「痛みの原因に心理的な要素が関与していた」というケースが少なくありませんでした。そうした経験から、「身体だけを内科学的に診られるだけでは、患者さんの訴えに応えられない」と考え、聖路加国際病院の心療内科で長期間、研鑽を積んできました。

「目の前の患者さんが自分の家族だったら」と自問し、確かな診断へつなげる

― 貴院の特徴について教えてください。

総合診療医として内科をはじめとする幅広い診療科をカバーしつつ、心療内科や漢方診療にも対応できることですね。とくに心臓や血管を対象とする循環器疾患は、生理学の研究で培った基礎知識を大いに発揮でき、論理的に考えやすい領域です。また消化器疾患については、私自身が過去に胆石症や結腸憩室炎、急性膵炎、尿路結石などの様々な病気を体験していることが、診断する上での強みです。呼吸器疾患の気管支喘息も同様です。
さらに、専門性の高い各分野の医師を適切に紹介できることも、当院の強みです。知見を広げつつ、信頼できる医師との繋がりを充実させるため、医療セミナーや学会にはなるべく出席するようにしています。

― 医師として心がけていることはありますか?

担当患者さんには早めに正確な診断をつけ、適切な治療をして重症化を防ぐのが開業医の役割だと考えています。そのためにまず、患者さんの訴えに真摯に耳を傾けることを心がけています。そして大切なことは、病気や病態を見落とさないことです。そこで私は、目の前の患者さんに対して「この人が、自分の家族だったらどう行動するか」と常に自問するようにしています。その姿勢が、慎重かつ丁寧な診察と、確かな診断につながるのです。

― 最後に、この記事をお読みの方へメッセージをお願いします。

これまで培った能力を日常診療に活かすことで、様々な症状を訴える患者さんの健康管理に努めております。日々の診療を通じて、患者さんが病気から回復する姿を見、感謝されることが医師を続ける上でのモチベーションになっています。来院される患者さんには家族だと思って、真摯に向き合うよう心がけておりますので、健康について不安やお悩みがありましたらお気軽に相談ください。

自分の家族と思って患者さんに寄り添う総合診療医

須田医院 地図を見る

住所
千葉県柏市緑ケ丘7-5 1階
電話番号
04-7157-3939
最寄駅
柏駅
アクセス
◎電車
JR東日本 常磐線 柏駅 徒歩 20分
◎バス
柏駅東口より【柏28系統】バス「常磐台」または「緑ヶ丘」停留所下車
駐車場
あり(9台)
診察領域
総合内科、循環器内科、代謝内科、糖尿病内科、予防接種、健康診断
専門医
総合内科専門医、漢方認定医
専門外来
頭痛外来、めまい外来(※各要予約)