物忘れ外来で実践、患者と家族をサポートする認知症治療
加齢に伴う心身の変化に対してきめ細かに寄り添い、認知症の早期発見、早期治療、現状維持を目指します。
- 市立病院前老年内科メモリークリニック 北海道札幌市中央区
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- 中野 正剛 院長
頼れるドクターが教える治療法vol.109
形成外科
眼瞼下垂は、さまざまな要因で上まぶたが開きにくくなったり、たるんだりする疾患です。先天性と後天性があり、先天性眼瞼下垂は赤ちゃんや子どもの頃から発症します。これは弱視の原因になるので、1~2歳で手術をして治療する必要があります。
一方、後天性眼瞼下垂は、上まぶたの動きをつかさどる上眼瞼挙筋に関連する神経のまひ、筋肉機能の低下を引き起こす筋ジストロフィーや重症筋無力症などの疾患によって発症することがあります。しかし、多くのケースでは疾患以外の要因により上眼瞼挙筋の機能が低下して、まつげ付近の軟骨「瞼板」との距離が離れてしまい、筋肉で瞼板を引き上げにくくなって発症します。
老化は要因のひとつです。また、何十年もコンタクトレンズを使っている方は、装着・脱着時に上眼瞼挙筋が緩み、機能低下を引き起こすことがあります。そのほか、白内障手術でまぶたを開く道具「開瞼器」を使った際に、まぶたに負担がかかって発症するケースもあります。
眼瞼下垂の自覚症状は、まぶたが下がって上の方向が見づらい、頭痛や肩こり、眼痛がある、涙が頻繁に目から溢れる、ものが二重に見える、などです。また車の運転をされる方の場合、信号や歩行者が見えず事故を起こす危険性もあるので、安全のためにも早期に治療することが大切です。
後天性眼瞼下垂は多くの場合、「眼瞼挙筋前転法」と呼ばれる手術を行います。これは、上眼瞼挙筋と離れてしまった瞼板を結びつけて、まぶたを開ける力を取り戻す術式です。手術は部分麻酔で行い、2時間程度で終わります。この手術では効果が出ない場合は、筋膜を移植して上眼瞼挙筋上部の前頭筋と瞼板を固定する「筋膜移植法」を用いることになりますが、当院ではほとんどのケースにおいて眼瞼挙筋前転法で改善がみられます。
眼瞼下垂が軽度の場合、自由診療となりますが「眼瞼下垂埋没法」という糸を用いた切らない施術も可能です。これは皮膚の表面と瞼板、上眼瞼挙筋を縫い縮める術式で、プチ整形も兼ねています。ただし、極細糸を使用するため、稀に元に戻る場合や、目の左右で仕上がりに差が出る可能性があります。
子どもの先天性眼瞼下垂の手術は全身麻酔が必要なので当クリニックでは行っていませんが、大学病院などで治療が可能です。また、疾患による眼瞼下垂は、脳神経内科や神経内科で治療できます。
まず、どのような自覚症状があるのかを問診します。その後、上まぶたの縁が瞳孔にどれぐらいかぶさっているか、またその左右差を確認します。
上眼瞼挙筋の機能が落ちている場合、眉毛を上げなければまぶたが上げられないのですが、それも診断の基準になります。またその場合、自然と額にしわが寄ってしまうので、20代でも額にしわのある人は、眼瞼下垂の可能性が高いですね。眉を押さえると目が開けられない場合なども、眼瞼下垂と診断しています。
後天性眼瞼下垂と診断した場合、当クリニックでは、基本的に保険診療の眼瞼挙筋前転法で手術を行います。この術式では、二重のライン辺りを2.5㎝~3㎝ほど切開するので、一重まぶたの方は二重まぶたになります。術後に見た目が変わることになるので、仕上がりをイメージできるよう、手術中も随時、鏡を見て確認していただきながら進めています。保険診療ではまつ毛から0.6㎝~0.7㎝を切開しますが、二重幅を変えたい、切開を小さくしたいといったご要望については、自由診療になります。
眼瞼挙筋前転法を行った場合、腫れ・内出血は10日から14日間続きます。術後は、小さな保冷剤をハンカチなどの薄い布で巻いたものでアイシングすることをお勧めしています。また、頭を心臓より高い位置に保って安静に過ごすよう注意してください。
コンタクトレンズは抜糸後に装着することができます。シャワーは創部を濡らさなければ手術当日から可能で、お風呂は抜糸後から入ることができます。メイクは、創部以外は翌日から、創部は抜糸後から可能です。
傷跡は、目を開けている状態では二重ラインで隠れ、目を閉じた状態では、近づいたら分かる程度になります。
しらさぎ形成クリニック 神戸院
加齢に伴う心身の変化に対してきめ細かに寄り添い、認知症の早期発見、早期治療、現状維持を目指します。
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