藤沢歯科ペリオ・インプラントセンター 雨宮 啓 院長 | ドクターズインタビュー

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頼れるドクターが教える治療法vol.101

歯周病科

歯科医師と歯科衛生士が連携。チーム医療で取り組む歯周病治療
歯科医師と歯科衛生士が連携。チーム医療で取り組む歯周病治療
藤沢歯科ペリオ・インプラントセンター
  • 雨宮 啓 院長
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藤沢駅から徒歩1分。「藤沢歯科ペリオ・インプラントセンター」は、歯周病治療のスペシャリストが揃う歯科クリニックだ。資格保有率わずか1%の日本歯周病学会歯周病専門医を有する歯科医師、歯周病治療における専門知識と技能を有する歯科衛生士、さらに管理栄養士が連携して、チーム医療を実践。生活習慣病などの全身疾患をもつ患者には、医科歯科連携による歯周病治療を行う。さらに、治療後の患者に対する「健康な歯の維持」「歯周病の再発防止」を目的とした予防歯科・メンテナンスプログラムも充実させている。同院の院長である雨宮啓先生へ、歯周病治療やケアの内容、歯科衛生士の重要性について伺った。(取材日 2023年3月7日)

全身疾患と深く関わる歯周病。歯を守るためには、適切な治療と予防が不可欠

― 近年の歯周病治療の発展についてお聞かせください。

歯周病治療には長い歴史がありますが、現在のように歯周病の原因菌に対するアプローチが行われるようになったのは、十数年前からです。歯周病の病原菌と腸内細菌叢(そう)との関係性が明らかになり、歯周病が糖尿病や誤嚥性肺炎などのリスクを高めるといわれるようになりました。当院ではその頃から、医科歯科連携での歯周病治療を進めています。
開業当時は歯周病といってもピンとこない患者さんがほとんどでしたが、ここ5年ほどで認知度がぐっと高まったように感じますね。

― 歯周病治療の内容について詳しく教えてください。

歯周病の主な原因は「細菌感染」「噛み合わせの不具合」「免疫力の低下」で、症状は軽度・中等度・重症の3つに分類されます。
軽度は歯周病の初期の段階で、歯肉(歯ぐき)の腫れや出血などがある状態です。唾液や咀嚼(そしゃく)機能、歯周病の細菌検査などを行い、歯周病リスクを予測。歯垢や歯石を除去する歯周病予防プログラムや噛み合わせを改善する歯周矯正治療を行います。
歯周病の進行が進んだ中等度は、歯周ポケット(歯と歯肉の間の溝)が深くなった状態です。歯周基本治療に加えて歯周外科治療が必要となり、歯肉を切除して感染を除去したり、溶けてしまった歯肉や骨などの組織を回復する「歯周組織再生療法」を実施したりします。生活習慣病と関連しているケースが多いため、血液検査や血圧測定のほか、生活習慣の改善指導なども提供。歯科医師・歯科衛生士・管理栄養士が連携して治療を行います。
さらに重度になると、外科治療を主体とした積極的な歯周病治療や噛み合わせの改善が必須です。全身疾患の治療と並行して、歯周病の治療を進めます。

― 治療を受ける際のデメリットや注意点はあるのでしょうか?

保存的な治療では「歯が長くみえる」「隠れていた歯の表面が露出して、しみやすくなる」「歯と歯の隙間が黒くみえる」などということが起こり得ますが、これらは腫れていた歯肉が引き締まった結果です。本来の健康な状態に戻るだけでデメリットではありませんが、事前に知っておいてほしい点ではありますね。
歯周組織再生療法では、再発の可能性をゼロにはできません。そのため、手術後のメンテナンスで再発防止に努めることが非常に重要です。
歯周病治療は、歯の温存を優先することが基本です。しかし、温存したほうが将来的なリスクが高くなると判断した場合には、インプラントによる噛み合わせの改善を提案しています。

管理栄養士と歯科衛生士も寄り添い、チーム医療で歯の健康をサポート

― 管理栄養士の方とはどのように連携するのでしょうか?

管理栄養士は患者さんの食生活や嗜好品などを確認し、生活状況の記録をもとに、必要に応じて生活習慣の見直しや食事に関するアドバイスを行います。また高齢の患者さんへの食事形態の指導や、誤嚥性肺炎の予防を図るMFT(口腔筋機能療法)も管理栄養士が担当しています。
生活習慣が変わらなければ同じことの繰り返しですから、管理栄養士と連携し歯周病の原因を解消することはとても重要ですね。

― 予防歯科では、歯科衛生士の方の存在が大きいようですね。

歯周病の初期では、歯科衛生士が行う歯周基本治療だけで歯を健康な状態に戻せるケースも多く、そのスキルが結果を左右するといっても過言ではないほどです。
歯周基本治療では、免疫力に対する細菌量のバランスをコントロールし、歯肉が安定している状態を維持します。年齢による免疫力低下や、その他さまざまな要因に対して、複数の観点から推測し適切にアプローチすることが欠かせず、歯科衛生士の真価が問われるところ。そうした治療を安定して提供できるよう、当院では人財育成にも力を入れています。

― 治療後のメンテナンスについて教えてください。

治療後は、3~4か月ごとにメンテナンスを行います。内容は歯みがき指導やクリーニング、不具合の有無の確認など。30~40代になると、歯周病の再発や生活習慣病の発症リスクが高まります。さらに年齢が進むと口腔機能の低下も始まるため、ライフステージに合わせたプログラムで歯周病予防と口腔機能維持をサポートしています。
また歯周病は、免疫との関係で急激に悪化することがあります。その兆候や噛み合わせの変化を見逃さないためにも、継続したメンテナンスが肝心です。検査結果に応じて必要があれば予防的な治療を進めるなど、担当する歯科医師と歯科衛生士からフィードバックを行います。メンテナンスを面倒に感じる方もいるかもしれませんが、ご自身の歯の状態を知ることが、健康な歯を維持していくためのモチベーションに繋がると嬉しいですね。

ドクターからのメッセージ
  • 雨宮 啓 院長

楽しい食事の時間は、仲間や家族とのコミュニケーションにも欠かせないもの。いつまでも美味しく食べられるように、歯の健康を守ることはとても大切です。
当院には、歯の健康を身近でサポートする歯科衛生士や管理栄養士がいます。とくに歯科衛生士は、二人三脚で歯の健康を守ってくれる存在。良い歯科衛生士に出会っていただきたいものです。
また当院の歯周病外科手術は、日本歯科麻酔学会歯科麻酔専門医による静脈内鎮静法で眠っている間に受けることが可能です。治療が苦手な方や痛みに敏感な方もお気軽にご相談ください。

歯科医師と歯科衛生士が連携。チーム医療で取り組む歯周病治療
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住所
神奈川県藤沢市南藤沢21−6 サンプラザ藤沢 4F
電話番号
0466-26-8541
診察領域
歯科、矯正歯科、歯周病科、インプラント、ホワイトニング
専門医
歯周病専門医
専門外来
歯周病専門外来、インプラント専門外来