医療法人社団松弘会 三愛病院 中田 晃孝 副院長 松橋 論宜 先生 大熊 慧 先生 | ドクターズインタビュー

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頼れるドクターが教える治療法vol.060

循環器内科

命に関わる循環器疾患。心筋梗塞·不整脈に「チーム医療」で挑む
命に関わる循環器疾患。心筋梗塞·不整脈に「チーム医療」で挑む
医療法人社団松弘会 三愛病院
  • 中田 晃孝 副院長 松橋 論宜 先生 大熊 慧 先生
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埼玉県さいたま市の「三愛病院」は、1985年の開院当初から24時間救急医療体制を確立。現在は2次救急医療指定病院として年間約4,700台もの救急車を受け入れている。なかでも循環器内科では、専門の医師が24時間体制でスタンバイ。心筋梗塞など緊急性の高いカテーテル治療にも迅速に対応しており、閉塞性動脈硬化症など足の血管疾患に対するカテーテル治療と合わせて県内トップクラスの治療件数を誇るという。インタビューでは中田晃孝副院長、松橋論宜先生、大熊慧先生のお三方に、循環器内科の特徴や強み、チーム医療が必要とされる理由、カテーテル治療及び不整脈治療のポイント等についてざっくばらんに伺った。(取材日 2021年7月26日)

看護師、臨床検査技師、臨床工学技士、放射線技師との連携がスピードを生む

― 三愛病院の循環器内科の特徴・強みについて聞かせてください。

中田副院長:心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患、不整脈、心不全はもとより、閉塞性動脈硬化症や重症下肢虚血といった足の血管疾患に至るまで、循環器に関わるあらゆる疾患に対応できる点が強みだと自負しています。また、当院は急性期病院ですので、緊急性の高い患者様、非典型的な症状の患者様も大勢いらっしゃいます。循環器疾患に関する知識はもちろん、豊富な経験を積んだドクターが看護師、臨床検査技師、臨床工学技士、放射線技師などのコメディカルスタッフと連携し、「チーム医療」を実践している点も大きな強みの一つです。

― なぜ、チーム医療が重要なのでしょうか。

中田副院長:とりわけ急性心筋梗塞の治療では、何よりもスピードがカギを握ります。患者様が救急搬送されてきてから心電図等の検査を経て、カテーテル治療(冠動脈形成術)などにより血流を再開させる。これら一連のプロセスをいかにスピーディに実施するかが、患者様の生存率や長期予後を大きく左右します。そして、それには専門的なトレーニングを積んだスタッフが患者様の全体像を把握しながら、個々の役割を全うすることが求められるのです。病院到着から血流再開までの時間は、一般的に90分以内が目安とされていますが、当院では30分を目標としています。また、慢性心不全の患者様のリハビリや生活指導の面でも連携を大切にしています。

― 他の診療科との連携も重視されていると伺いました。

中田副院長:はい。脳血管障害の疑いで救急搬送された患者様を検査してみたら、心血管疾患であることが判明するケース、あるいは、足の痛みを訴えて整形外科を受診された患者様が、足の血管の動脈硬化など循環器系の疾患を抱えているといったケースは少なくありません。診療科を超えた横のつながりが強い当院では、そのような場合でも、循環器内科で専門的な治療をすぐに受けていただくことができます。このように病院全体でチーム医療を実践できるのは、私どものような中規模な病院ならではの強みだと思います。

心筋梗塞・狭心症のカテーテル治療も、不整脈治療もチームワークで

― カテーテル治療の特徴とポイントについて具体的に聞かせてください。

大熊先生:「カテーテル」と呼ばれる細い管を血管内に挿入し、その先端に付けた風船やステント(金属製の網状チューブ)などを用いて血管を内側から押し広げることによって血流を戻す治療法で、心筋梗塞や狭心症をはじめとする心臓疾患、閉塞性動脈硬化症や重症下肢虚血、急性下肢虚血といった足の血管病に適応します。カテーテル治療の最大の利点は、局所麻酔で実施するため侵襲が少なく、患者様の負担を抑えられる点にあります。一口に「血管」といっても、その太さや詰まり具合は患者様により違いますので、治療に当たっては、個々の病変を精確に把握した上で、治療器具の選択や仕上げ方について緻密にシミュレートします。また、患者様の苦痛を軽減し、かつ、合併症のリスクを減らすため、看護師をはじめとするスタッフとのチームワークを発揮し、流れるような治療を実践することを心掛けています。

― 不整脈も循環器内科が対象とする主な疾患の一つですね。

松橋先生:不整脈というのは脈が乱れる病態の総称です。脈の乱れ方や症状、発作の頻度等の異なる、さまざまな病態がありますが、治療法の選択肢は、脈が遅くなるタイプの不整脈か、脈が速くなるタイプの不整脈かで概ね決まっています。脈が遅くなるタイプの不整脈に関しては、ペースメーカーを胸部に植え込み、電気刺激によって心臓の鼓動を維持します。一方、脈が速くなるタイプの不整脈に関しては、抗不整脈薬や血栓溶解薬などによる薬物療法と、カテーテル治療の2つの治療法があります。不整脈のカテーテル治療は、電極チップの付いたカテーテルを挿入した上で、微弱な電気刺激によって不整脈を誘発し、不整脈の発生源となっている箇所を焼灼する根本治療法です。心筋梗塞や狭心症のカテーテル治療のように圧倒的なスピードが求められるわけではありませんが、チームのスタッフと連携し、一つ一つの手技を確実に積み上げていくことを大切にしています。

― 予防という観点では、かかりつけ医との連携も重要ではないでしょうか。

中田副院長:そうですね。地域のクリニックの先生のなかには、どのようなタイミングで患者様を病院に紹介するべきか、迷われている方もいらっしゃると思います。私どもとしては、そこは気にせず、早め早めにご紹介いただきたいと思っています。とりわけ糖尿病や高血圧、脂質異常症など生活習慣病の患者様は、将来的に循環器疾患を患うリスクが高いことが明らかになっていますので、無症状の場合でも病院での精査をご依頼いただきたいですね。

ドクターからのメッセージ中田 晃孝 副院長 松橋 論宜 先生 大熊 慧 先生

循環器疾患は“サイレントキラー”と呼ばれており、症状がないまま病状が進行し、症状が現れたときには既に重症化してしまっているケースが少なくありません。必要以上に怖がることはありませんが、定期的な健康診断の受診とともに、健康な食生活と適度な運動習慣を取り入れるなど、よりよい生活習慣の実践を心掛けていただきたいと思います。

命に関わる循環器疾患。心筋梗塞·不整脈に「チーム医療」で挑む
命に関わる循環器疾患。心筋梗塞·不整脈に「チーム医療」で挑む

医療法人社団松弘会 三愛病院

場所
埼玉県さいたま市桜区田島4丁目35−17 MAP
電話
048-866-1717
診察領域
内科、循環器内科、消化器内科、糖尿病科、リウマチ科、外科、呼吸器外科、心臓血管外科、消化器外科、脳神経外科、整形外科、形成外科、リハビリテーション科、皮膚科、泌尿器科、眼科、歯科、歯科口腔外科、放射線科、麻酔科、予防接種、人間ドック
専門医
外科専門医、神経内科専門医、脳神経外科専門医、認知症専門医、呼吸器専門医、循環器専門医、心臓血管外科専門医、消化器外科専門医、消化器内視鏡専門医、整形外科専門医、形成外科専門医、糖尿病専門医、内分泌代謝科専門医、リウマチ専門医、麻酔科専門医、ペインクリニック専門医、放射線科専門医
専門外来
糖尿病専門外来、膠原病(成人)専門外来、リウマチ専門外来

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