頼れるドクターが教える治療法vol.045
整形外科
主に加齢が原因でひざの関節の中にある軟骨がすり減り、痛みや変形を生じる病気です。正座などのひざを曲げる動作が多い女性に発症しやすいのですが、食の欧米化による肥満が原因でひざに負担がかかり発症する男性も増加しています。また性別や年齢に関わらず、スポーツや余暇をアクティブに過ごす方も発症しやすいようです。
最初はひざへの違和感や歩き始めの痛みが気になる程度なのですが、進行してくるとひざに水が溜まり、日常生活の動作に支障をきたすように。重症化するとひざが変形して曲げ伸ばしができなくなり、安静にしていてもひざが痛いという状態になります。今や高齢者の介護要因のナンバーワンが関節や筋肉などの運動機能の低下です。要介護状態を避けるためにも、症状を感じ始めたら早めに整形外科専門医へ相談ください。
従来からの治療法としては、まず減量と運動療法を通じた日常動作の改善があります。変形性膝関節症に悩む方の多くが、ひざに負担をかける体の使い方をしています。当院では理学療法士とともにその習慣を改善。あわせて電気療法などの物理療法で、痛みや突っ張り感のケアをしていきます。また鎮痛薬の内服または外用、ヒアルロン酸やステロイド剤などの関節内注射といった薬物療法も基本的な治療法です。ただしこれらの治療法は痛みの改善はできても、根本治療には至りにくいのが現状です。
変形性膝関節症が悪化し、重度の変形や骨がずれてしまう状態になると外科手術が有効です。いくつかの手術法がありますが、根本治療には皮膚や骨を切る外科手術が必要となります。特に人工膝関節全置換術などの人工関節を入れる手術は、適切に手術をすれば最も有効な治療といえるでしょう。私は膝関節を診る整形外科専門医として、これまで1000例以上の人工膝関節置換術を執刀してきました。手術を希望される方には、川越三井病院をはじめ提携病院での手術をご案内しています。
いしがみ整形外科クリニック
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