メリットの多いマウスピース矯正
「インビザライン」
抜歯がいらない可能性が高いマウスピース矯正「インビザライン」は、クリニックの選択が重要です。
- しらとり歯科・矯正歯科 千葉県君津市
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- 白鳥 智也 院長
頼れるドクターが教える治療法vol.143
矯正歯科
目次
従来の歯科矯正といえば、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着するものでしたが、「インビザライン」は透明なマウスピースを付けることで少しずつ歯を動かしていく矯正治療法です。一つのマウスピースで最大0.25mm歯を動かすことができるといわれており、0.25mm動いたらそのたびにマウスピースを新しいものに交換していきます。このプロセスを1〜3年繰り返して、理想の位置まで歯を移動させていくのです。
食事のときや歯を磨くときを除き、1日20時間以上マウスピースを装着する必要がありますが、ワイヤーを使った矯正治療に比べると、透明で目立たない、通院は2か月に1度程度、取り外し可能なので衛生的、抜歯せずに矯正治療を行える可能性が高い——といった、多数のメリットが挙げられます。
さらに、歯並びをきれいにするだけでなく、マウスピースのスプリント効果により顎関節の噛み合わせがリセットされることで、顔のゆがみや顎の曲がりが改善する可能性があるのもワイヤー矯正にはない特徴です。
しかし、インビザラインが日本で本格的に普及し始めたのはここ10年ほど。新しい治療法でもありますし、現場の医師がそれぞれの方針や経験を基に、ベストな使用方法を模索しているのが現状です。
ある学会で、患者さまの歯並びのデータを見て、著名な医師の先生方がインビザラインを使った矯正治療の進め方について話し合う機会がありました。すると、歯の動かし方や治療期間の想定のみならず、抜歯の必要があるかという点についても意見が割れたんですね。これはつまり、同じ「インビザライン」という治療法を採用していても、医師によって「治療計画」が大きく異なるケースがあるということです。
実際の治療では、「こういう仕上がりにしてほしい」「治療期間をできるだけ短くしてほしい」「抜歯はしたくない」といった患者さまのご要望も考慮しオーダーメイドの治療法を考える必要があるため、何が正解かは一概にいえません。しかし優れた「治療計画」を作るためには、数多くの症例数と最新の知見が必要だということは間違いないでしょう。さらに、いざ実施してみると想定通りにいかないことも多く、患者さまが1日20時間以上インビザラインを装着したとしても、70点程度の結果になることも多いものです。この状態からいかにして修正するか、100点の理想の状態にどこまで近づけられるかということも重要なのです。
インビザラインだとすべてのケースで歯を抜かなくても矯正できる、というわけではありませんが、次の三つの点でワイヤー矯正よりも優れています。①奥歯を後ろに下げることができる。②歯を頬っぺた側の側方に移動させることができる。③歯と歯の間を0.1mm単位で削合してスペースを作ることができる。これらはワイヤー矯正でもできなくはないのですが、インビザラインのほうが優位にあります。特に叢生(そうせい:歯並びがガタガタし、重なりあった状態)のケースでは、これらを利用して抜歯しない治療計画ができる可能性が、ワイヤー矯正よりも高くなります。ただし、口元を引っ込めたい、いわゆる口ゴボの場合や、叢生が激しいケースでは、やはり抜歯が必要になってきます。
インビザラインにも苦手なことはあり、一つは歯を平行方向に移動させることです。インビザラインは、マウスピースで歯の頭の部分から覆って、歯根の部分を引っ張りながら、斜めの状態で動かしていきます。その構造上、歯根ごと横に平行に動かしていくのは苦手なのです。ですので、歯の移動が大きい抜歯のケースでは、インビザラインによる治療は難しいという考え方もあります。
しかし、決してそんなことはないのです。基本的にはマウスピースで矯正を進め、平行移動が必要な個所に関してはワイヤーを部分的に併用するという方法もあります。また、インビザラインで歯が予想外の動きをした場合も、同じように部分的にワイヤーを併用してリカバリーを行うことで、問題なく治療が進められます。必要に応じてワイヤーの力を借りる手法によって、抜歯が必要なケースでも安心してインビザラインでの治療が進められるのです。
矯正検査・診断:税込5,500円
インビザライン:税込85万8千〜99万円
※別途処置料 税込4,400円/月
ワイヤー矯正:税込96万8千〜110万円
※別途処置料 税込4,400円/月
前歯だけの部分矯正:税込71万5千円
※別途処置料 税込4,400円/月
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抜歯がいらない可能性が高いマウスピース矯正「インビザライン」は、クリニックの選択が重要です。
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