ILC国際腰痛クリニック名古屋 伴 友弥 院長 | ドクターズインタビュー

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頼れるドクターが教える治療法vol.167

整形外科

手術と保存療法の“あいだ”に
ある腰痛治療「セルゲル法」
手術と保存療法の“あいだ”に<br>ある腰痛治療「セルゲル法」
ILC国際腰痛クリニック名古屋
  • 伴 友弥 院長
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「セルゲル法」や「フローレンス法」などの腰痛治療を日本国内で唯一(2025年9月現在)提供している「ILC国際腰痛クリニック」の名古屋院が、2025年8月名古屋駅前に開院した。低侵襲で負担の少ない腰痛治療を日帰りで受けられる専門クリニックであり、治療後は「ウェルネスセンター」を中心に全方位的なアフターサポートを提供しているのも特徴だ。「手術と保存療法の2択ではない、その“あいだ”にある選択肢を提供することで、患者様の腰痛の悩みを解決したい」と話す伴友弥院長に、椎間板を修復するセルゲル法や治療後のサポート体制について詳しく伺った。(取材日 2025年9月5日)

低侵襲かつ日帰りで椎間板を修復し、80歳以上の方にも実施可能な腰痛治療

― セルゲル法とは、どのような治療法なのでしょうか?

端的に言うと、「椎間板を修復するインプラント治療」です。加齢や損傷によって椎間板が変性すると、椎間板内の髄核が飛び出して椎間板ヘルニアになります。それが脊柱管を圧迫すると脊柱管狭窄症に、さらに腰椎不安定症や変性すべり症のほか、変形性腰椎症、変形性頚椎症などにも進行する可能性があります。このように、さまざまな脊椎疾患が椎間板の損傷から始まるのです。
セルゲル法では、椎間板に細い針で「ディスコジェル」を注入し、そのジェルが硬化することで椎間板を修復します。これによって髄核の脱出や漏出を防ぎ、椎間板の高さも維持され、さらにクッション材としての機能も期待できます。

― セルゲル法のメリットについて教えてください。

一般的なヘルニアの外科的手術では、ヘルニア部分を切除したり、脊椎を固定したりします。手術によっては切開の範囲が広く、入院期間が長いものもあります。また、手術では椎間板の亀裂は修復できないため、椎体固定術を伴わない術後ではヘルニアが再発する可能性も低くありません。
一方のセルゲル法は、椎間板そのものを修復する治療です。局所麻酔下で椎間板内に細い針を刺すやり方ですので、身体への負担とリスクが少なく、80歳以上の方でも治療が受けられます。治療時間は1か所で約10分から、治療後は90分ほど安静にし、その日のうちに帰宅することが可能です。日本では当院のみで実施が可能ですが(2025年9月現在)、世界では欧州を中心に世界54か国以上で導入されています。

― デメリットはあるのでしょうか?

椎間板が修復するまで少し時間がかかるため、ゆっくり効果を実感していただくことになります。治療後はディスコジェルの特性上、症状が一時的に悪化するケースもありますが、徐々に落ち着いてきますのでご安心ください。非常にまれですが、ディスコジェルが脱出してしまうケースもみられます。状態によっては適応とならない場合もありますので、早い段階でのご相談をおすすめしています。自由診療であることも、ご了承ください。

蓄積された腰痛の原因を「ウェルネスセンター」で見極め、健康寿命を延ばす

― 治療後のサポートにも力を入れているそうですね。

治療はゴールではありません。私たちが目指すのは、患者様のQOL(生活の質)の向上や、健康寿命の延伸です。それを実践するのが、多彩な専門家が集結した「OJウェルネスセンター」です。
腰痛は、負担がかかる動きや生活習慣を蓄積してきた結果に起きるものです。椎間板の損傷以外にも、骨や神経、筋肉、靭帯、脳に原因がある可能性もありますし、さらに私たちは腸や体質も要因の1つだと考えています。それらが複合的に絡んで痛みやしびれを引き起こしている場合、椎間板だけを修復しても根本的な原因の解消にはなりません。
そこで私たちはOJウェルネスセンターとタッグを組み、「一生アフターサポート」を掲げた全方位的な腰痛治療に取り組んでいきます。

― どのようなサポートが受けられるのですか?

同センターでは、理学療法士や鍼灸師、臨床心理士、管理栄養士、セラピストなど各分野の専門家が、医師や看護師らと協働しています。そのチームで患者様一人ひとりの状態を評価し、合同カンファレンスを行った上で、必要なリハビリテーションプログラムを作成しています。
筋肉や関節の使い方改善には理学療法士が、治療後の組織回復には管理栄養士が力になります。血流の改善が必要な患者様には、鍼灸やアーユルヴェーダやオゾン点滴なども提案しています。腰痛には脳や心理的な要素も関係しますので、臨床心理士の知見を活かすこともあります。治療の前後に通われる患者様はもちろん、腰痛でお悩みの方であれば診察後にどなたでもご相談ください。
またこれらのプログラムは、腰痛だけでなく、老化・認知症の防止、生活習慣病、頭痛や肩こりの改善などにも有用で、介護度が下がった事例もあります。現在は大阪院、ウェルネスクリニック東京に設置していますが、半年後をめどに名古屋院にも開設予定です。5泊6日から行える宿泊型ウェルネスセンターも奈良県にありますので、ぜひご活用ください。

自由診療の費用(目安/税込)

◎セルゲル法の治療費用
1か所 1,320,000円
2か所 1,430,000円
3か所 1,540,000円
4か所 1,650,000円
5か所 1,760,000円

◎ウェルネスセンターの利用料
外来の場合は3時間で33,000円~

ドクターからのメッセージ
  • 伴 友弥 院長

これまで「腰痛と上手に付き合っていきましょう」「もっと悪くなったら手術しましょう」などと言われ、ひたすら痛みに耐えてこられた方もいらっしゃるでしょう。手術か保存療法の2択と捉えられがちな腰痛治療ですが、実はその“あいだ”にセルゲル法のような治療が存在するのです。この新しい選択肢を提供することで、痛みに苦しむ患者様が前向きな一歩を踏み出すきっかけになればと願っています。
当院では、脊柱管狭窄症や軽度の変性すべり症に対して日帰りで行える「フローレンス法」や「Qフローレンス法」なども実施しています。まずはご相談だけでもかまいません。じっくり時間をかけて現状を見極め、一人ひとりに適した治療方法を丁寧に説明いたしますので、ぜひ一度ご来院ください。

手術と保存療法の“あいだ”にある腰痛治療「セルゲル法」
手術と保存療法の“あいだ”にある腰痛治療「セルゲル法」

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住所
愛知県名古屋市中村区名駅4丁目6-23 第3堀内ビル1F
電話番号
052-526-1669
最寄駅
名古屋駅(名鉄名古屋駅、近鉄名古屋駅)
アクセス
JR「名古屋駅」の桜通口より約徒歩3分
地下鉄・名鉄・近鉄各線「名古屋駅」の桜通口より約徒歩5分
駐車場
あり
第3堀内ビルは、立体機械式の第3堀内ビル駐車場をご利用いただけます。
入出庫取扱時間:8:00〜22:00
料金:30分あたり250円(2,000円打切り)、1泊1,500円(午後8時〜翌朝9時)
診察領域
整形外科
専門医
外科専門医