新橋DAYクリニック 岡村 正之 院長 | ドクターズインタビュー

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頼れるドクターが教える治療法vol.091

ペインクリニック

鼠径ヘルニアの日帰り手術。ポイントは麻酔科医の存在
鼠径ヘルニアの日帰り手術。ポイントは麻酔科医の存在
新橋DAYクリニック
  • 岡村 正之 院長
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港区新橋で日帰り手術を専門に行う「新橋DAYクリニック」は、2022年4月開院。麻酔科医が代表を務める同クリニックは「鼠径ヘルニアの日帰り手術」に注力している。病院では2〜3日の入院治療、クリニックでは局所麻酔による開腹手術が一般的なのに対し、同クリニックでは全身麻酔による日帰りでの腹腔鏡手術を行う。患者の平均的な滞在時間は、わずか4時間。術後1時間ほどで歩いて帰宅できるという。同クリニック院長の岡村正之先生に、鼠径ヘルニアの特徴やリスク、早期治療の必要性、日帰り手術の流れやポイント、受診の垣根を下げるための工夫についてお話を伺った。(取材日 2022年11月2日)

鼠径ヘルニアの特徴と傾向。嵌頓を防ぐためにも早期治療をお勧めします

― 鼠径ヘルニアとは、どのような疾患なのでしょうか。

加齢などで鼠径部(太ももの付け根の部分)の筋膜(筋肉などを包み込んでいる薄い膜のこと)が弱くなり緩んだ結果、腹圧がかかったときに腸が飛び出してしまう疾患です。一般的には“脱腸”という呼び方がお馴染みかもしれません。症状としては、足の付け根の部分にできる柔らかい膨らみや腫れです。違和感や不快感がでますが、痛みはないこともあります。男性の場合には、進行すると膨らみが陰嚢に達するケースもあります。鼠径部の筋膜には構造上弱くなりやすい部分が3か所あるのですが、そこが加齢によって脆くなり、内臓を支えられなくなることで発症すると考えられています。小児にもよく見られますが、成人では40代以降の中高年男性の発症が多く、なかでも腹圧がかかりやすい立ち仕事や力仕事をされている方、肥満の方が多数を占めています。

― 早期に治療した方が良いのでしょうか。

自然治癒することはないため、発症したら早めの治療をお勧めしています。確かに鼠径ヘルニアは直ちに命に関わることはありませんし、“下腹部の病気だけに恥ずかしい”ということで放置されている方もいらっしゃるでしょう。ですが放置し続けて大丈夫かと言ったら、そんなことはありません。
怖いのは、鼠径ヘルニアが「嵌頓(かんとん)」してしまうことです。「嵌頓」とはヘルニアの穴に腸がはまり込んで、抜けなくなってしまう状態を指します。腸が元の位置に戻らなくなりヘルニアの出口の部分で締め付けられると、血流障害が起きて壊死し、命に危険が及ぶ可能性もあるのです。嵌頓の可能性そのものはそれほど高くないのですが、ヘルニアの大きさとはあまり関係がなく、小さくて痛みのない鼠径ヘルニアでも嵌頓してしまうケースがあるので要注意です。
また鼠径ヘルニアは、大きくなれば手術にも時間を要するようになります。当院の腹腔鏡での鼠径ヘルニア手術は通常30分程度で終わるのですが、大きくなると手術時間が長くなる傾向にあり、術後の痛みや回復にも差が生じます。こうした事態を防ぐためにも、早期受診を心掛けていただきたいですね。

日帰り手術の滞在時間はわずか4時間。治療の垣根を下げるための工夫も

― 貴クリニックでは、鼠径ヘルニアの日帰り手術を行なっていると伺います。

多くの病院では2〜3泊の入院治療を求められるケースが多いのですが、当院では腹腔鏡手術に様々な工夫をすることで、身体への負担が少ない日帰り手術を実現しました。開腹手術に比べ傷も5mm程度と小さく、出血もほとんどありません。術後1時間程度で歩けるようになり、滞在時間は約4時間、朝一番で来院する方はお昼頃にはご帰宅となります。さらに、鼠径部の筋膜の構造上弱くなりやすい部分3か所をすべてメッシュで覆ってしまうため、開腹手術に比べ再発率を低く抑えることができます。
腹腔鏡手術は全身麻酔で行うため、眠っている間にすべての処置が終わります。しかし術中に高度な全身管理が必要となり、安全に行うには日帰り手術の麻酔を専門に行う麻酔科医の存在が不可欠です。一般的に規模の小さいクリニックでは医師の確保が課題となり、安全性を担保しながら実施するのが難しいものでした。ですから、腹腔鏡での鼠径ヘルニア日帰り手術ができるのは「麻酔科医が代表を務める当院ならでは」ですね。
また、日本における鼠径ヘルニアの手術件数は年間15万件ですが、潜在的な患者数は30万人に上ると言われています。治療の垣根をできるだけ下げるために、当院では様々な工夫を行なっています。

― 具体的にはどのようなことでしょうか。

まず、手術というものに対してなるべく恐怖を感じないよう、あまり医療機関らしくない雰囲気づくりを心がけています。内装に木目を多用し、ホテルにも採用されている家具で居心地のよい空間を目指しました。HPには写真を多数掲載し、受診を検討している方に対して分かりやすくイメージを伝える努力をしています。診察は完全予約制とし、プライバシーに配慮しているのも特徴です。
オンライン診療も積極的に行っています。鼠径ヘルニアかどうか悩んでいる方や遠方にお住いの方、受診のお時間がなかなか取れない方なども、スマホ1つで気軽に受診し相談できます。通常、オンライン診療で手術日まで決定することが可能です。
また術後の痛みをできるだけ抑え、安全にご帰宅いただくため、術中に腹部への神経ブロック注射を行っています。これも麻酔科医が運営するクリニックならではと言えます。
最近では鼠径ヘルニア治療以外にも、より多くの患者さまに当院の存在を知っていただきたく、肩こりや腰痛にお悩みの患者さまへの神経ブロック注射、筋膜リリース注射など、ペインクリニックにも力を入れています。

ドクターからのメッセージ
  • 岡村 正之 院長

鼠径ヘルニアの患者さまのなかには、仕事を休みたくないという理由で入院治療をためらわれている方もいらっしゃることでしょう。当院の日帰り手術であれば、滞在時間わずか4時間で治療が可能です。是非、お気軽にご相談いただければと思います。

鼠径ヘルニアの日帰り手術。ポイントは麻酔科医の存在
鼠径ヘルニアの日帰り手術。ポイントは麻酔科医の存在

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住所
東京都港区新橋1丁目15−7 新橋NFビル 6階
電話番号
050-5527-1126
診察領域
内科、外科、ペインクリニック
専門医
外科専門医、麻酔科専門医
専門外来
ペインクリニック外来