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- 銀座3丁目・BANNAI美容クリニック 東京都中央区銀座
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- 坂内 誠(将佑貴)院長
頼れるドクターが教える治療法vol.088
呼吸器内科
目次
気道の慢性炎症である気管支喘息(以下、喘息)は、アレルギーを契機に発症することも多く、日本では増える傾向にあります。最近の統計では国民の約10人に1人が喘息、といっても過言ではありません。ですが「咳が10日近く続いている」「何度もかぜを引く」といった喘息を疑うに足る申告をされているのに、その症状が喘息と結びつかない患者様がほとんどなのが現状です。子どもの頃に患った小児喘息が再燃する場合もありますが、中高年になってから新たに喘息を発症することもある、というのも知っていただきたいです。
例えば、インフルエンザならウイルスを検出すればすぐに診断がつきますが、喘息はそう簡単ではありません。咳ならかぜ、息苦しさなら気管支炎など、類似の症状が現れる他の病気が多数あるからです。そのため問診が大切になります。対話から本人が自覚していないサインを拾い出し、生活習慣なども考慮して喘息の可能性を探っていくのです。階段を使うとすぐに息が切れる、同年代と体力の差を感じるといった、年齢や運動不足のせいだと考えがちな状況からも、質問を重ねることで見えてくるものがたくさんあるんです。そのうえで胸部レントゲン検査や肺機能検査、呼気の一酸化窒素濃度検査、血液検査などを行い、他の病気の可能性を慎重に取り除いて診断につなげます。
「喘息です」とお伝えすると、みなさん驚かれます。まず喘息についての理解を深めるところから始めていただき、「長く付き合うことになる病気ですが、治療にしっかり取り組めば症状をコントロールできます。一緒に頑張りましょう」とお話をしています。
治療は吸入ステロイドや気管支拡張剤の吸入が中心になりますが、抗アレルギー剤薬等による治療を補助的に行う場合もあります。また、こまめな掃除でアレルゲンを避ける、寒暖の差に気を配る、かぜの予防に努めるといった生活習慣の改善にも取り組んでいただき、発作が起こりにくい環境づくりを同時に進めます。
吸入薬Aには吸入器aというように、吸入器のタイプは薬剤ごとにほぼ決まっています。つまり吸入器bに使い易さを感じたとしても、吸入薬Aが処方されれば吸入器aを用いる必要があるのです。吸入器の形が大きく違うのは、薬剤を噴射する、粉末の薬剤を自分で吸い込むというように、使い方や特徴が異なるため。吸入薬についても、症状はもちろんのこと、1日1回の吸引で長く効くもの、効果の立ち上がりが早いものなどをライフスタイルにも合わせて使い分けています。しかし、決定した吸入器を患者様が上手に扱えない場合は、薬と使い勝手の両方の条件がうまく合致するものを改めて探っていくことになります。
昔の吸入器は大きく、扱いが大変なものもありましたが、今はコンパクトで便利になっています。使い方についても、作成した吸入指導依頼書を用いて調剤薬局と連携の上で指導してもらっています。
しかし後日チェックしてみると、薬がきちんと気道に届いていないようなケースも見られます。当初は問題なく使えていたはずなのに、慣れてくると無意識に手順を省いてしまうことも原因のようです。飲み薬と違って、吸入薬は正しく吸入しなければ効果が発揮できません。そうした意識をしっかり持っていただくためにも、吸入器の使い方は指導を徹底するよう務めています。
喘息の診断が難しいことはお伝えした通りです。長引く咳をかぜだと思って放置しているうちに症状が進行して、肺機能が衰えてしまうこともあります。だからこそ、早期発見が何よりも大切なんです。そのために地域のクリニックや病院などと連携して、「隠れた喘息」を見つけられるよう取り組みを進めています。
早期発見できたとしても、喘息は忍耐強く付き合っていかなければならない病気です。薬の進歩で症状は早期に安定させることが可能になったものの、継続しての治療が求められます。そうした喘息治療のゴールは、日常生活が普通に過ごせる「寛解」を目指すことだと考えています。
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患者様に合わせて設定した治療のゴールを一緒にめざし、予防からリハビリ、再生医療まで幅広く提供します。
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