頼れるドクターが教える治療法vol.064
心臓血管外科
名前の通り、脚にできる静脈瘤です。心臓から送り出された血液は、動脈を通って末端に届き、静脈を通って心臓に戻ります。静脈内には「静脈弁」という逆流を防止する弁があるのですが、何らかの原因で静脈弁が働かなくなると、静脈内部で血液が逆流して溜まる「うっ滞」が生じます。そうすると、「足がつる」「足がむくんだり重だるくなったりする」「血管がボコボコした静脈瘤を作る」などの悪さをするようになるのです。これとは別に、赤色や紫色の細い血管が蜘蛛の巣のように見える「網の目・蜘蛛の巣静脈瘤」という種類の静脈瘤もありますが、こちらは見た目以外の症状はほとんどありません。
下肢静脈瘤は、男性よりも女性の患者様が多い病気です。男性の方は重症化してからの来院が多めですが、女性の方は美容意識や脚を出す機会が多いこともあり、比較的軽症でも来院される傾向があります。比較的年齢を重ねた方に多いのですが、板前や美容師などの立ち仕事は血管に掛かる負荷も増えるため30〜40歳代で発症することも少なくないですね。
血管内カテーテル治療には2種類あります。1つ目はカテーテルを逆流している静脈まで挿入して、レーザーまたは高周波で血管を焼き固めながら少しずつ引き抜く方法です。手術は30分程度で終了して、焼いた血管は1年ほどかけて体内に吸収されます。麻酔をかけた状態で実施するため、治療時に痛みを感じることはありません。
2つ目は医療用接着剤を注入する方法で、カテーテルで薬剤を入れて血管自体を固めます。この方法のメリットは、治療後の弾性ストッキングが不要なことと、手術当日からシャワーが可能なことです。
下肢静脈瘤は良性の病気ですが、下肢静脈瘤により皮膚症状を併発している場合は、治療をご検討いただくと良いでしょう。悪さをするタイプの下肢静脈瘤は、「うっ滞性皮膚炎」による湿疹や色素沈着、潰瘍ができることがあるからです。
さいたま静脈瘤クリニック
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