頼れるドクターが教える治療法vol.062
歯科
口臭の有無や強さは別として、「自分の口臭を気にされているかどうか」「不安を感じていらっしゃるかどうか」を重要な症状の一つとして捉える必要があります。起床直後や空腹時、緊張時など、口臭が強くなるタイミングは誰にでもありますが、全く気にされない方もいれば、「周りの人たちに臭いと思われていたらどうしよう」「人と話すのが怖い」といった不安に駆られる方もいらっしゃいます。思春期のときの「ちゃんと歯を磨いたの?」という母親の一言がきっかけで口臭を気にするようになり、友人と気軽に話すことができなくなって学校に通えなくなってしまったという方もいらっしゃるんですね。
口臭は目に見えませんから、自分の息が臭いかどうかは目の前の相手に聞いてみなくてはわかりません。ただ、そんなことはなかなかできませんよね。そのため、不安はますます大きくなり、心の傷になってしまう。場合によっては、引き篭もりがちになり、“一歩引いた人生”を歩まざるを得なくなってしまうんです。
ええ。当院を訪れる患者さまのなかには、長年にわたって、こうした不安と一人で戦い、疲れ果てた末にいらっしゃる方が少なくありません。こうした患者さまにとって、いつでも安心して口臭のことを相談できる相手がいるのといないのでは気持ちが全く違ってきます。まずは、患者さまにお悩みを打ち明けていただくことが治療の第一歩です。なぜ口臭を気にされるようになったのか、日常生活のどのような時間帯にいかなる状況で気になるのか、といった点について、既往症を含めた健康状態、生活習慣、仕事での立場などとともに丁寧に伺っていきます。
口臭を気にされる背景には「他人に迷惑をかけたくない」「他人から悪く思われたくない」といった社会的な心理状態が背景となっていることが多くあります。ですから、その方の不安の強さやバックグラウンドについて正確に把握しなければ、患者さまお一人お一人に合った治療ができません。お話を伺う際は、受け答えの仕方や表情、姿勢などを観察し、生理機能への影響を把握するように努めています。
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