頼れるドクターが教える治療法vol.053
精神科
脳には、何かしらの作業をする時に働くエグゼクティブモード、何もしていない時に働くデフォルトモード、両者を切り替えるセイリアンスモードという3種類のモードがあります。TMS治療は、脳に刺激を加えることで、3種類のモードの切り替えと脳内の整理整頓を促します。
具体的にどのようなことをするかというと、磁気が出る8の字コイルを頭に当て脳に刺激を与えて神経ネットワークを調整することで、神経細胞の活性や抑制を促します。患者様が感じる刺激は、パチンパチンと輪ゴムを弾く程度です。刺激の感じ方には個人差がありますが、痛くて我慢できなかった方は今までいらっしゃいません。
TMS治療で刺激する部位と刺激の程度は、患者様ごとに異なります。そのため、その方に合った刺激プロトコールを正確に把握する目的で、脳波を調べる「QEEG(定量的脳波)検査」を事前に受けていただきます。
TMS治療の適応症には、発達障害、過眠症、不眠症、パニック障害、過食症、拒食症、強迫性障害、うつ病、双極性障害、PTSD、PMS、PMDDなどがあります。これらの疾患の症状でお困りの方には、TMS治療を受けていただくことができます。
脳の神経細胞を刺激するため、パフォーマンス向上や脳疲労の回復も期待できます。また、受験による過度の緊張やストレスに悩むお子様のために「受験うつ(受験生)外来」を設けており、治療の一環としてTMS治療をご提案しています。
保険診療のみの治療ではご満足されなかった方がご来院されます。発達障害、発達障害の特性が見受けられるものの正常と診断された「グレーゾーン」、精神疾患、未病、脳のパフォーマンスを向上させたい方が多いですね。特にグレーゾーンの方は「こんなに苦しい思いをしているのにこれが病気でないなら、これからどうしたらいいんだろう」と悩むことが多いです。患者様が日頃感じるお悩みを軽くしたいという思いから、当院ではQEEG検査とTMS治療を積極的に実施しています。
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