頼れるドクターが教える治療法vol.014
眼科
緑内障は視神経に障害が起きることで視野が狭くなる病気で、日本における失明原因のトップです。原因は不明です。日本では40歳以上の20人に1人が罹患していると言われていますが、子どもでもかかる可能性があり、当院では9歳で見つかったケースもあります。そして大きな特徴は、末期まで自覚症状がないことです。視野が欠けてもその部分が暗く見えるわけではなく、また脳が周囲の状況を踏まえて欠損部分の見え方を想像して補完するため、視野の大部分が欠けていても自分では気づけません。重症でも自覚症状のある人はまれですから、精密検査によって症状のない段階で見つけることが重要です。
ひと昔前であれば、眼底検査を行って視神経の形をチェックし、疑いがあれば視野検査を行って診断するのが主流でした。しかしながら近年、網膜の断面を撮影できる機器「OCT(光干渉断層計)」の性能が向上したため、視野検査で異常を確認する前に確定診断を行えるようになりました。視野検査では軽症時における診断の精度が低かったため、OCTの高機能化によって格段に早期発見を行いやすくなったのです。当院が導入したのは2011年ごろですが、非常に高価な機器であるため現在でも保有しているクリニックは多くありません。
緑内障は発症すると完治はしないため、進行のスピードを緩やかにしていくことが治療の目標になります。方法としては薬物療法、レーザー、手術の3つが挙げられ、これらによって眼球内の圧力(眼圧)を下げることで進行を遅らせることができます。まずは点眼薬で改善を試みて、効果が不十分ならレーザー治療を行いますが、当院ではOCTよりもさらに保有率の低いパルスレーザーを備えていることが大きな強みです。これは眼球内の水の流れを調整している部位にナノセコンドの弱い衝撃波を与えて詰まりを解消するもので、水流が良くなることで眼圧も下がります。パルスレーザーがあることで患者さんにとっては負担の大きい手術を行わなくて良いケースが増えましたし、最終的に手術が必要になったとしてもそのタイミングを遅らせることができるようになりました。
眼科かじわら アイ・ケア・クリニック
関連キーワード:
症状やアレルギーの種類に応じて、最適な治療法を組み合わせます。幼児のアレルギー検査にも対応。
リストカットの傷跡にコンプレックスを持つ方のお悩みに、「戻し植皮」などの傷跡治療でアプローチします。
変形性関節症の痛みと日常生活動作を改善。採血と注射による再生医療(PRP療法)を低価格で提供します。