齋藤⽿⿐咽喉科医院 齋藤 彰治 院長・理事長 齋藤 弘亮 副院長 | ドクターズインタビュー

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頼れるドクターが教える治療法vol.146

耳鼻咽喉科

副鼻腔炎などの長引く鼻症状に、
負担の少ない日帰り手術を提供
副鼻腔炎などの長引く鼻症状に、<br>負担の少ない日帰り手術を提供
齋藤⽿⿐咽喉科医院
  • 齋藤 彰治 院長・理事長
  • 齋藤 弘亮 副院長
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静岡県御殿場市、御殿場駅・東名ICから徒歩圏内。「齋藤⽿⿐咽喉科医院」では、アレルギー性鼻炎や鼻中隔弯曲症、副鼻腔炎などに対する負担の少ない⽇帰り内視鏡⼿術を提供している。齋藤弘亮副院長は、大学病院において鼻副鼻腔手術のエキスパートとして活躍し、多数の手術を手がけてきた。豊富な経験に基づく的確な手技に加え、高度な機器を活用し安全性を高めた日帰り手術を実現。手術後の緊急対応にも24時間体制で備え、万一の合併症に対しても大学病院と連携した万全の体制を整えている。現在も大学病院で鼻副鼻腔専門外来を担当し、鼻・副鼻腔疾患に対する最前線の診療に携わる齋藤弘亮副院長へ、日帰り内視鏡手術の詳細を伺った。(取材日 2025年2月20日)

局所麻酔による日帰り手術=技術力と、高度な機器の活用で患者の負担を軽減

― 鼻・副鼻腔疾患に対する⽇帰り⼿術について教えてください。

当院では内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)を行っています。細菌やウイルスに感染して膿がたまる、慢性副鼻腔炎。ハウスダストや花粉などのアレルゲンが原因で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが過剰に生じる、アレルギー性鼻炎。そして再発を繰り返す難病の好酸球性副鼻腔炎など、鼻・副鼻腔疾患に対する内視鏡を用いた手術です。
慢性副鼻腔炎の場合は、炎症した粘膜やポリープを取り除いて副鼻腔と鼻腔の交通路を作り、換気機能を回復させて治療します。鼻中隔(鼻の左右を分ける壁)が曲がっていたり、アレルギー性鼻炎を併発していたりする場合には、同時にそれらに対する手術も行います。
またアレルギー性鼻炎では、鼻腔を広げて鼻づまりを改善する手術と、アレルギー反応に関わる後鼻神経の枝を切断する手術を行っています。

― なぜ、貴院では⽇帰り⼿術ができるのでしょうか?

当院が自信をもって日帰り手術を提供できる理由は、大きく3つです。
1つ目は、手術の際に局所麻酔を用いること。局所麻酔は全身麻酔と比べ、心肺機能への負担が少なく術後の回復が早いため、入院の必要がありません。手術中は鎮静剤を併用するため眠ったような状態ですが、術後はめまいや気持ち悪さがなく、スッと目覚めることができます。これは全身麻酔を用いる入院手術との大きな違いです。2つ目は手術環境。高度なナビゲーションシステムを導入しており、これも日帰り手術を支える重要な要素でしょう。
そして技術面での強みが、3つ目の理由です。私はこれまで多数の内視鏡下鼻副鼻腔手術に携わってきましたが、その中で培った豊富な経験と技術は、安全性と確実性だけでなく手術時間の短縮にも役立っています。

― 手術で用いるナビゲーションシステムとは、どのようなものですか?

ナビゲーションシステムは、鼻の中に挿入している手術器具の位置を確認するための装置です。副鼻腔は複雑な形状をしており、神経や血管が多く集まっています。また目と脳に近く、重要な器官を損傷するリスクもゼロではありません。それらを回避して手術の安全性を高めるために、内視鏡下鼻副鼻腔手術では一般的に活用されています。
当院では2021年に、国内で初めてMedtronic社の「StealthStation FlexENT™」を導入しました。医師が鼻の構造を熟知し、手術経験と技術を十分に備えていることが大前提ではありますが、このような高度な機器を使用することで、より安全性と精度を高めた手術を可能にしています。

万一にも備えた術後のサポート体制。鼻・副鼻腔疾患を総合的に診療

― どのような症状が⽇帰り⼿術の対象になりますか?

アレルギー性鼻炎であれば、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが続き、薬による治療で改善されない場合や、薬を減らしたい、または服薬を避けたい方が対象です。副鼻腔炎の場合は、鼻水・鼻づまりが改善されない状態に加えて、頭痛や後鼻漏、嗅覚障害などの症状があり、薬で治らない方が対象です。

― ⼿術当⽇の流れについて教えてください。

はじめに血圧や健康チェックを行い、術前準備を始めます。点滴を開始し、麻酔を浸したガーゼを鼻腔内に挿入。手術室へ移動後、鎮静剤が効き始めたタイミングで局所注射麻酔を追加し、手術を開始します。
鼻づまりに対する手術では、鼻腔を広げるために鼻中隔を矯正し、下鼻甲介骨を減量します。必要に応じてアレルギー反応を軽減させるために後鼻神経の枝を切断し、おおむね1時間程度で終了です。
慢性副鼻腔炎の場合は、炎症の範囲(開放する副鼻腔の数)によって所要時間が変わります。副鼻腔の開放が1か所であれば15分程度。両鼻すべてを開放する場合は、上述した鼻中隔矯正術などを含めて2時間から2時間半程度かかることもあります。

― 手術後に気をつけることはありますか?

手術後は1時間ほど休んでいただき、診察を受けたら帰宅可能です。ただし鼻の手術は、胸やお腹の手術のように傷口を閉鎖することができません。術後も軽度の出血があるため、術後1、2週間は力仕事や運動を避けるようお願いしています。
また当院では、手術をされた患者さんに対し24時間体制で対応しており、万一の合併症にも備え大学病院と連携しています。これまでにそういった術後のトラブルや合併症は経験していませんが、もしもの時でも安心を提供できればと思っています。

ドクターからのメッセージ
  • 齋藤 彰治 院長・理事長
  • 齋藤 弘亮 副院長

鼻づまりなどの鼻症状を放置している方は実際に多く、アレルギー性鼻炎や鼻中隔弯曲症、副鼻腔炎は睡眠障害を引き起こし、仕事や勉強、スポーツなど日常生活に大きな影響を与えます。鼻症状を改善することで、患者さん本来のパフォーマンスを最大限引き出せるため、早めの治療相談をお勧めします。入院を必要としない日帰り手術であれば、仕事や家庭の都合でまとまった時間をとることが難しい方にも治療が可能です。入院費がかからない分、経済的な負担を減らせるのもメリットでしょう。
当院では好酸球性副鼻腔炎の難病申請や治療にも対応し、鼻・副鼻腔疾患に対して総合的なサポートを提供することができます。鼻症状に悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。

副鼻腔炎などの長引く鼻症状に、負担の少ない日帰り手術を提供
副鼻腔炎などの長引く鼻症状に、負担の少ない日帰り手術を提供

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住所
静岡県御殿場市新橋670-15
電話番号
0550-84-1234
最寄駅
御殿場駅
アクセス
【電車・バスをご利用の場合】
JR御殿場線 御殿場駅下車(乙女口) 徒歩10分
富士急行・東海バス 御殿場駅下車 徒歩10分
東名バス 御殿場駅下車 徒歩10分

【お車をご利用の場合】
東名御殿場インターより 3分
駐車場
あり(32台)
診察領域
アレルギー科、耳鼻咽喉科、予防接種
専門医
気管食道科専門医、耳鼻咽喉科専門医、めまい相談医
専門外来
睡眠時無呼吸症候群専門外来・SAS外来・いびき外来、めまい専門外来、補聴器専門外来、難聴専門外来