大宮静脈瘤クリニック 浦濱 竜馬 院長 | ドクターズインタビュー

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血管が浮き出る、
脚がつる。生活の質を
改善する下肢静脈瘤治療

街の頼れるドクターたちvol.150 血管外科

大宮静脈瘤クリニック
  • 浦濱 竜馬 院長
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埼玉県さいたま市、JR大宮駅西口から徒歩2分の「大宮静脈瘤クリニック」は、その名のとおり下肢静脈瘤の治療を専門としている。脚のだるさや血管が浮き出ることで症状を自覚できるものの、「年齢のせいだろう」と治療をためらう患者が多いという下肢静脈瘤。しかし生活の質にも影響する上に、進行すると皮膚の炎症や潰瘍、最終的には出血や感染症を引き起こすこともある侮れない疾患だ。「放置しても自然治癒することはないので、早めに受診してほしい」と語り、患者の負担が少ない手術を日帰りで提供する浦濱竜馬院長に、下肢静脈瘤という疾患の概要と進化を続ける治療方法、医師を志した理由について伺った。(取材日 2024年11月30日)

心臓に戻るべき血液が逆流し、静脈に溜まってしまう「下肢静脈瘤」

― 先生が医師を志したきっかけを教えてください。

私は子供のころから、「人の役に立つ仕事に就きたい」と考えていました。自分にできることは限られているかもしれないけれど、せっかく生まれてきたからには人の役に立つ人間になりたいと。多くの選択肢があるなかで医師を志したのは、人の命に直接かかわる仕事であり、責任や役割の大きさがやりがいにつながると考えたからです。大学病院でいろいろな診療科を経験するなか、自分の手技で病気や怪我の治療を行えることに醍醐味を感じ、外科医の道へ進みました。

― 外科のなかで、なぜ下肢静脈瘤を専門とされたのでしょう。

もともとは大学病院や総合病院で消化器外科に所属し、がんの手術や内視鏡検査などを行っていました。しかし当時、私には妻と息子、娘がいたのですが、事故により妻と2歳の息子を亡くしてしまったのです。残された娘の育児を優先するためにも、当直などで家を空けることの多い従来の働き方を続けることは難しくなりました。そこで、クリニックでの診療に比重を置こうと考え、外科医として培った経験、知識、技術を活かすことのできる下肢静脈瘤治療にたどり着いたのです。下肢静脈瘤治療のキャリアは今年(2024年)で5年になり、この6月から当院の院長を務めています。

― あらためて、下肢静脈瘤という病気について教えてください。

脚の静脈は、血液を重力に逆らって心臓に戻す役割を担っているため、血液の逆流を防ぐ弁があります。この逆流防止弁が必要以上に開いたり壊れたりした結果、心臓に戻るべき血液が逆流して静脈に溜まってしまう病気が「下肢静脈瘤」です。症状としては、脚の血管がぼこぼこと腫れ上がったり浮き出たりするほか、脚が重苦しい、疲れやすい、夜中に脚がつりやすいといった症状が現れます。進行すると強い痒み、色素沈着、潰瘍などの皮膚トラブルを招きます。また自覚症状がないままに、静脈がクモの巣状や網目状にもやもやと広がるケースも見られます。

進化を続ける治療法。症状に合わせ、体の負担を抑えた手術を提供

― どのような人が発症しやすいのでしょうか?

高齢の女性によくみられますね。そのほか、家族に既往歴のある方、妊娠・出産経験のある方、美容師や調理師のように立ち続けて作業する職業の方などが挙げられます。男性は女性に比べて少ないものの、肥満傾向があると注意が必要です。脚が重苦しく疲れやすい、頻繁に脚がつる、脚にコブのようなものができて気になるということがあれば、年齢やリスク要因にかかわらずご相談ください。下肢静脈瘤は生死にかかわらないケースがほとんどですが、治療することで生活の質は大きく改善されるはずです。

― 下肢静脈瘤の治療方法について詳しく教えてください。

当院では、主に3種類の手術を行なっています。1つ目は「血管内焼灼術」といい、カテーテルを血管に入れ、患部をレーザーや高周波で焼く手術です。血管内に異物が残らず、術後のリスクも少ないのですが、術後1か月ほどは脚を圧迫するための弾性ストッキングを履いていただく必要があります。2つ目が、医療用の瞬間接着剤をカテーテルで静脈瘤のある血管に送り閉塞させる「グルー治療」です。2019年より保険適用となった新しい治療法で、痛みが少なく術後に弾性ストッキングを履く必要もないというメリットがありますが、異物に対してアレルギーのある方には行うことができません。3つ目が、静脈がクモの巣状や網目状になっている場合に行う「硬化療法」です。これは静脈に硬化剤を注入し、下肢静脈瘤そのものを潰すことを目的としています。これらの手法から、症状の進行具合や体の状態、生活背景などを考慮し一人ひとりに適したものを提案いたします。

― 下肢静脈瘤に悩む方へ、メッセージをお願いします。

患者様の負担を少しでも低減できるよう、より良い治療をより早く提供することを心がけています。常に身内を診るような気持ちで患者様と向き合っていますので、下肢静脈瘤が疑われる方はお早めにご来院ください。手術に抵抗や不安のある方も多いかと思いますが、私は大学院で麻酔を研究してまいりましたので、痛みの少ない手術には自信があります。年齢を重ねても元気に毎日を楽しんでいただくために、「患者様の役に立つ」医療を提供させていただきます。

血管が浮き出る、脚がつる。生活の質を改善する下肢静脈瘤治療

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住所
埼玉県さいたま市大宮区桜木町2丁目2-18 一番ビルⅡ 2階
電話番号
048-658-6008
最寄駅
大宮駅
アクセス
JR東日本 東北本線 大宮駅西口 徒歩2分
診察領域
心臓血管外科
専門外来
下肢静脈瘤専門外来