西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門 COKU 大塚 正久 主任部長 | ドクターズインタビュー

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外科・内科・麻酔科の
連携のとれた診療。
患者の負担ゼロを目指す

街の頼れるドクターたちvol.120 消化器外科

西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門 COKU
  • 大塚 正久 主任部長
  • 三賀森 学 消化器外科部長
  • 嶋吉 章紀 消化器内科部長
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阪急神戸線西宮北口駅から徒歩7分、「西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門COKU」は、2023年12月に診療を開始。鼠径ヘルニア(脱腸)や胆のう疾患など良性疾患の腹腔鏡手術を行う外科部門と、胃・大腸の内視鏡検査と治療を提供する内視鏡部門から成り、各部門の専門医と麻酔科医が在籍する。総合病院レベルの設備を揃え、短期入院にも対応している。外科と内科の垣根がなく、柔軟な治療を提供できる診療体制は、同部門の大きな特長だ。患者の心身の負担をゼロに近づけたいという思いで診療を行うCOKUについて、大塚正久主任部長、三賀森学消化器外科部長、嶋吉章紀消化器内科部長へお話を伺った。(取材日:2024年4月22日)

手術も内視鏡検査・治療も、研鑽を積んだ医師とスタッフが一丸となり実施

― 低侵襲治療部門COKU開設の経緯をお聞かせください。

COKUは、良性疾患の患者さんへ負担の少ない治療を提供する部門です。良性疾患はがんなどと比べると緊急性が低いことから、手術を受けるまでに時間がかかることがあります。しかし痛みや不快感でつらい思いをされる患者さんも、決して少なくありません。そこで私たちがこの問題を解消する受け皿となるべく、当部門を開設しました。COKUの名称の由来である「虚空」は、ゼロに近い数の単位です。患者さんが治療を受ける際の身体的・精神的負担をゼロに近づけたい、そんな想いが込められています。
現在行っている診療は、鼠径ヘルニア、胆石や胆のうポリープなどの胆のう疾患、慢性虫垂炎に対する腹腔鏡手術と、消化器疾患に対する内視鏡検査・治療の2つです。オペ室は総合病院と同水準の環境を追求し、高度な機器を導入しました。さらに専用の病棟を備え、入院手術にも対応が可能です。

― どのような先生が診療を担当されるのですか?

外科部門は大腸疾患と鼠径ヘルニアの診療を得意とする医師と、すい臓、肝臓疾患から鼠径ヘルニアまで幅広い経験をもつ医師。内視鏡部門は、数多くの内視鏡検査実績を誇る医療機関で研鑽を積み、緊急内視鏡の知見も豊富な医師が診療を担当します。
専門領域に精通する医師がいることはもちろん、外科医と内科医が連携してシームレスな診療を提供できることが私たちの大きな強みです。さらに日本麻酔科学会麻酔科専門医の資格を持った麻酔科医や、経験豊富な看護スタッフも揃っています。また、受付や事務のスタッフを含めて、丁寧な受け答えなど心の負担の軽減に繋がる対応を心がけています。

日帰り・入院が選択可能な病院での鼠径ヘルニア手術と内視鏡検査・治療

― 鼠径ヘルニアは、どのような状態になったら受診すべきですか?

足の付け根あたりに膨らみや違和感がある方は、早めの受診をお勧めします。鼠径ヘルニアは基本的に自然治癒が期待できない疾患であり、根治を目指すには手術が必要ですが、そのタイミングは症状の程度や合併症のリスクによっても変わります。治療の流れとしては、問診で特徴的な症状がないかを確認し、さらに視診、触診を行います。CT検査を補助的に行うことで、術式の選択などにも役立てています。

― 鼠経ヘルニア手術の方針を教えてください。

当院では「腹腔鏡手術」と「鼠径部切開法」を行っています。腹腔鏡手術には「TEP法」と「TAPP法」の2つがありますが、その両方の術式に対応。事前の検査・診断に基づき、患者さんの状態を考慮したうえで、適した手術内容を提案しています。
また痛みの軽減を重視し、筋膜の穴(ヘルニア門)を閉じるために用いるメッシュの種類の選定や固定方法にもこだわっています。

― 内視鏡検査の方針について教えてください。

胃がんや大腸がんの早期発見を目指し、負担の少ない検査と受診しやすい診療環境の整備に力を入れています。高度な内視鏡システムと挿入技術を駆使した楽な検査を提供していますが、鎮静剤を用いて眠った状態で受けていただくことも可能です。
大腸検査では下剤の服用が不安な方のために、看護師が見守る中で準備ができる専用スペースを用意しています。ポリープ切除のための短期入院や下剤を飲まない(胃カメラから下剤を注入する)検査にも対応しているため、検査に不安がある方はぜひご相談ください。
受診当日の胃カメラ検査、胃カメラ・大腸カメラの同日検査、土曜日の検査も実施しています。

― 内視鏡検査における施設の特長や強みをお聞かせください。

入院病棟があり、大きなポリープや早期がんが見つかった場合にも治療まで完結することができます。前述のとおり麻酔科専門医が在籍しているので、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を要する場合には全身麻酔の選択が可能ですし、手術スケジュールが調整しやすいこともCOKUならではでしょう。

― 今後の展望と、受診を検討されている方へメッセージをお願いします。

外科部門では診療の質向上に繋がる機器を積極的に取り入れ、低侵襲治療をより多くの患者さんに提供していきたいと考えています。扱っている疾患が将来的にロボット支援手術適応になった場合にも備え、手術室をロボット支援手術に対応できる仕様にしています。
内視鏡部門においては、負担の少ない検査をより多くの方に知っていただき、消化器がんの予防や早期発見を促進したいですね。
医師とスタッフが一丸となって、患者さんの身体的・精神的負担の軽減に力を注ぐ診療部門です。ご相談だけでも構いませんので、お気軽にご来院ください。

外科・内科・麻酔科の連携のとれた診療。患者の負担ゼロを目指す

西宮敬愛会病院 低侵襲治療部門 COKU 地図を見る

住所
兵庫県西宮市深津町7番5
電話番号
0798-64-0059
最寄駅
西宮北口駅、阪神国道駅
アクセス
【阪急電車をご利用の方】
阪急電車「西宮北口駅」東改札口からデッキで約7分
さらに進行方向、高松町南交差点通過後その先、左側目的地

【阪神電車をご利用の方】
「今津駅」で阪急今津線に乗り換えて「西宮北口駅」まで3分

【お車で来られる方へ】
西宮カーデンズの南西角の高松南交差点を南に進むと左手に西宮敬愛会があります
駐車場
無料駐車場あり
診察領域
内科、外科、消化器外科、リハビリテーション科
専門医
総合内科専門医、外科専門医、消化器病専門医、消化器外科専門医、大腸肛門病専門医、消化器内視鏡専門医、麻酔科専門医、 がん治療認定医