医療法人社団勝榮会 いりたに内科クリニック　入谷 栄一 理事長 | ドクターズインタビュー

関わるすべての人に「安心」と「幸せ」をお届けできる医療機関を目指したい

―いりたに内科クリニックのコンセプトを教えてください。

クリニックに関わる人すべての人に「安心」を届けることです。医療の場合、安全な医療を受けられることを意味すると思いますが、患者さんにとっての「安心」とは十人十色です。患者さんは、「お薬がほしい」「話をじっくり聞いてもらいたい」「待ち時間はいやだけどしっかり診てもらいたい」「しっかり検査をして欲しい」「大きな病院に紹介してもらいたい」など、さまざまな想いを持って来院されます。患者さんが何を期待しているのか、どうすれば安心していただけるのかを自問自答しながら、きちんと患者さんの想いに応えることを大事にしています。

―どのような患者さんが多いのでしょうか。

呼吸器系では長引く咳、消化器系では慢性的な便秘や胃腸のトラブル、循環器系では血圧不安定や睡眠時無呼吸症候群が多いです。当院は地域に根差した医療活動をしていることもあり、親子3世代、中には4世代で通っていただいている方も多いのが特徴です。また、当院では内科とは別に、呼吸器内科・消化器内科・循環器内科・アレルギー科・皮膚科といった専門外来を設けているため、専門的な診療を求めて来院される方も増えてきました。

―患者さんと接するときに心がけていることは何でしょうか。

医師として病気を治療することは当たり前ですが、目の前の患者さんが元気になるまでのプロセスで、どのような治療をしてほしいのかを見極めることも大切にしています。同じような症状でも、患者さんが10人いれば治し方も10通りあるからです。たとえば、「あまり時間がないから薬だけほしい」という方であれば、心配なことがあるかどうかを伺い、医療的に問題がないかどうか判断した上でお薬を出します。「悩みを聞いてほしい」という方には、ひざをつき合わせてじっくりお話を聞きながら治療方針を立てることもあります。
患者さんはみんな、「健康になりたい」「辛い症状をとって欲しい」という共通の目的を持っています。その目的にどのようにたどり着きたいのかを全スタッフが意識し、しっかり把握するように心がけています。

専門医とは一定以上の医療レベルが確実にあると考えてよい資格です

―お医者さんがたくさんいらっしゃるんですね。

当院では、さまざまな分野の専門医がおよそ10名在籍しており、「ホームドクター」として風邪などを診る一般的な内科診療に加えて、「専門医」として呼吸器や消化器、循環器、アレルギー、皮膚科などの専門的な診療ができる体制を整えています。複数の医師がいることで、月曜日から土曜日まで、かつ夜遅くまで診療ができるので、平日・日中の通院が難しい方でも通院しやすくなっています。また、女性医師や相性のよい医師を選べる点もメリットです。さらに、当院では健康診断を行う際は、精度を高めるために心電図やレントゲン画像を2～3名の医師で確認して最終的に結果を出しています。これは他院と大きく異なる点でしょう。

―一般外来と訪問診療の両方を行っている理由を教えてください。

外来診療を続けていると、だんだん歩けなくなって通院できなくなる方が出てきます。私は20年以上在宅医療に関わっており、通院できなくても安心していただける治療を提供し続けたいと考えていたのが、在宅診療を始めたきっかけです。
しかし、具合が悪いのは本人でも、介護する家族まで具合が悪くなると、介護が成り立ちません。そのため、患者さんが安心して最期まで自宅で過ごせるよう、家族も含めてまるごとサポートする体制を整えています。地域の病院や患者さんから「いりたにさんのところで引き続き診てもらえるなら安心だ」と言われるような存在になるのが目標です。

―来院を検討されている方にメッセージをお願いします。

当院には各分野に精通した専門医がいます。「専門医」とは、その分野に関して一定のレベルの治療ができるということを示しますが、私たちの強みは、それぞれが専門性の高い医療を提供しながらも、幅広く病気を診られることです。オールマイティに診察ができるけれど、専門的な治療の必要な疾患にも対応できることが、当院の付加価値だと考えています。
今後はより一層、「通っていてよかった」と感じていただけるように、患者さんのニーズに寄り添いながら新しいものを柔軟に取り入れられるように、フットワークの軽いクリニックにしていきたいです。