街の頼れるドクターたちvol.026
小さいころから医師志望だったわけではなく、最初に進学した大学では理工学部に所属していました。しかし、就職を考えるころになり、「自分は世の中で何ができるのだろうか」と真剣に考えるようになったのです。そんな迷いを抱えて学生生活を送るうちに、「生命に関する勉強をしたい」という思いが湧き上がり、大学を中退して他の大学の医学部に入り直しました。
紆余曲折を経て医師への道を歩むようになり、その中で「手術で人の命を救いたい」と考えて心臓血管外科を選択しました。現在専門的に治療に当たっている下肢静脈瘤は命に関わる病気ではありませんが、手術を通して患者さんの生活予後を大きく改善することができるという意味では、心臓病の治療とも共通したところがあると思っています。
医師になってからは、国内各地の大病院に勤務していました。心臓大血管や末梢血管など幅広く心臓血管を扱う専門医としてハードな日々を送り、重度の心臓病の患者さんを手術で救う仕事にも、やりがいを感じていました。
下肢静脈瘤もそのころから治療を担当していました。こちらは生死に関わるわけではなく、元々はニッチな病気としてみられていたところがありますが、患者数が多く治療への潜在的ニーズの高い病気でもあります。
改めて、自分の培った知識や技術を下肢静脈瘤で悩んでいる多くの方たちに役立てることができればと、専門クリニックをオープンしました。手術のスケジュールを柔軟に対応するなど、専門クリニックならではのフットワークの軽さを生かして患者さんのニーズに応えられることに満足感を抱いています。
故郷ではありますが、広島市内で働くのは、このクリニックが初めてです。窓から見下ろす広島駅前の通りは小学校時代からの馴染み深い光景ですが、このまちが変わっていく姿を眺めながら働けることが幸せですね。
実は、広島県は下肢静脈瘤治療については首都圏などと比べても歴史のある地域で、広島市近郊では今でも下肢静脈瘤の治療を掲げる医療施設が多くあります。その中で当院は下肢静脈瘤専門のクリニックとして、質の高い治療と、きめ細やかなケアを提供していきたいと思います。
ひろしま下肢静脈瘤クリニック
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一般整形外科に加えて、手のけがや病気を専門的に治療する「手外科」分野に力を入れています。
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