循環型地域医療連携・包括的治療・チーム医療で糖尿病に挑む
地域のクリニックと緊密に連携。チーム医療を実践し、合併症の重症化予防、健康寿命の延伸に貢献します。
- 医療法人輝栄会 福岡輝栄会病院 福岡県福岡市東区
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- 田尻 祐司 糖尿病センター長
街の頼れるドクターたちvol.014 消化器内科
2人の弟を亡くしたことが大きく影響しています。それぞれ僕が幼稚園生と小学校2年生くらいの頃に亡くしました。小さかったので当時の兄弟仲などはよく覚えていないんですが、僕が何もできなかったことは強く印象に残っていたんです。それで、小学校高学年の頃には既に人の命に関われる医師の仕事に憧れていました。父と母は共に美容師で、実家があった大宮駅の周辺で美容院を複数運営していました。弟が亡くなったことで後継ぎの候補が僕だけになったわけですが、両親とも「好きなようにやりなさい」と背中を押してくれました。
両親に影響を受けました。両親は多くのお客さんに信頼されていて、それは2人の人柄にもよるのでしょうが、高い技術を持っていたことも大きな理由だったと思うんです。だから僕も医師になった後は「手に職を持ちたい」と。まあ、両親が小さな頃から「手に職を持った方がいい」と常々言っていたので、刷り込まれていたのかもしれませんね。それに、医師になった頃から「開業して地元に恩返しがしたい」と思っていたので、患者さんを広く診られる内科に進むことは前提でもありました。その中の消化器内科であれば、胃と大腸の内視鏡検査という手技も高められると思ったんです。
ええ。僕が子どもの頃から両親は夜遅くまで働いていましたから、晩ご飯をお客さんのお家で食べることがよくあったんですよ。「今日はここに」「明日はあそこに」といった具合に2人から言われて、他の家の子どもと一緒にご飯を食べていました。それほど両親とお客さんの仲が良かったということだと思うんですが、そんな日々を過ごす中で自然と「お医者さんになったら、おじちゃん、おばちゃんの役に立ちたい」という気持ちが生まれました。それで、勤務医として経験を積んだ後に両親の店舗の1つを改装し、2014年に開業したわけです。今では、僕が子どものころに「たけちゃん、たけちゃん」とかわいがってくれたお客さんが患者さんとしてこちらに通ってくれています。
高度な検査ができる体制を通して、患者さんが不安を抱える期間を短くしたいと考えています。開業するまで9年にわたって近くのさいたま赤十字病院に勤めたのですが、その頃にある問題意識を抱えました。僕は消化器内科の中でも肝臓や胆のう、すい臓を専門にしていたわけですが、他院から紹介されて来る患者さんの中に、病気がかなり進行してしまっている方が多くいたのです。中には患者さんが体調不良を自覚してから半年近く経っていることもありました。患者さんの動線はクリニック→総合病院→大病院と移っていき、大病院では予約して受診するまでに2,3週間かかることもあります。
そうです。当院では胃と大腸の内視鏡検査やお腹の超音波検査を行っていて、さらに内科のクリニックでは珍しいCTも備えています。こうした体制により病気の早期発見と早期治療の可能性を高められます。特に胃と大腸のがんは早期治療によって完治する可能性が高いので、早く見つけることが重要。また、当院ではそれぞれ専門分野を持つ医師が13人在籍していて、僕の専門の消化器内科以外にも、循環器内科や呼吸器内科、リウマチ科、痔の治療などを行う消化器外科の領域も診療しています。幅広い分野を診ることで地域の患者さんも他院に行かずに済みますから、利便性が高まるでしょう。
開院してからおよそ180例に及ぶがんを当院で発見しており、その多くは早期に治療ができ良好な経過を辿っています。また、当院では患者さんの満足度を高めるために初診からネット予約ができるようにしていて、診療中にはスタッフがそばで会話の内容をパソコンに打ち込んでいるため、医師は患者さんの顔をしっかりと見ながら診療できます。今後もクリニックでできることを増やして、地域の患者さんに頼られる医療機関に成長していきたいですね。健康寿命を延ばすためには定期検診が非常に重要です。その大切さを地道に伝えていこうと考えています。
しおや消化器内科クリニック
地域のクリニックと緊密に連携。チーム医療を実践し、合併症の重症化予防、健康寿命の延伸に貢献します。
大阪府茨木市の耳鼻咽喉科。いびきやめまい、補聴器、甲状腺、嚥下に対し、専門性の高い医療を提供します。
丁寧な診察と、苦痛の少ない正確な内視鏡検査。内科的アプローチを駆使して、おなかの痛みを解消します。