街の頼れるドクターたちvol.002
眼科医だった父の影響で、医師を目指しました。子供のころから手先が器用だったため、心臓外科、脳外科、眼科のどれかに進もうと考えていました。中でも眼科は一つの診療科で診察が必要なほど、細かくて奥が深い世界。直径わずか2.5センチの中に広がる宇宙に心惹かれました。
医師としての自覚が芽生えたのは2年目に初めて手術をしたときのこと。予定時間を大幅にオーバーしてしまい、怒られるのを覚悟で病室に出向きました。ところが私を待っていたのは「先生、ありがとう」という患者さんの言葉でした。感謝の重みが理解できる眼科医になろう、そう心に決めたあのときの経験が、医師人生の原点です。
開業前には勤務医として数々の手術を行っていました。そこで感じたのは、「最良の結果には、最新の機械が必要」ということ。どんなに医師が腕を磨いても、どれだけ傷を小さくできるかは機械に依存します。いかに早く、安全に手術を終え、患者さんの負担を減らせるか。最良の環境を突き詰めると、最新の機械は必要不可欠です。
ところが勤務医の立場では自由に機械を購入できません。期待していた機械の導入が見送りになった日に、ひとつの疑問が脳裏をかすめました。これは患者さんにとって最良なのか―。その瞬間に「開業するしかない」と思ったのです。
視えるとは、人生を豊かにすることだと考えています。目が良くなると、ぼやけた視界が鮮明になり、見慣れたはずの景色が一変します。
それは、単に見えなかったものが目に映るようになるだけではなく、「すべての出来事に意味づけができるようになる」ことだと思うのです。視て知り、気づき、感じる。その一つひとつが価値を作り出し、人生をより濃くしていくのでしょう。
治療を終えた患者さんが喜び、涙を流す姿をみるたびに、 視えることが人生にとっていかに大切であるかを考えさせられます。
松原眼科クリニック
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美容と内科診療の両知見を活かした肌治療。細胞の状態を踏まえ予算に合わせて施術プランをオーダーメイド。
名古屋市緑区のホームドクターとして、がんの早期発見・早期治療、生活習慣病対策に注力します。