ひだまりこども診療所 藤田 賢司 院長 | ドクターズインタビュー

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子どもよりも目線は低く、
ひだまりのように
暖かい医療を届ける

街の頼れるドクターたちvol.138 小児科

ひだまりこども診療所
  • 藤田 賢司 院長
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大阪府堺市の「ひだまりこども診療所」は、一般小児科のほか、アレルギー外来、小児神経・発達外来、医療的ケア児の在宅訪問診療まで対応。神経発達症から日々のちょっとした不調まで相談できる、地域のかかりつけ医だ。藤田賢司院長が大切にしているのは、「膝をついてでも子どもより目線を低くし、話しやすい雰囲気を作る」こと。さらに「医師は万能ではない」という姿勢で、訪問看護師、臨床心理士、教育機関や行政などさまざまな分野の専門家と協力し、地域ぐるみで子どもの健やかな成長を支援している。藤田院長に、同院の名に込められた想いや医師としての理念、特に多くの相談が寄せられる小児神経・発達外来などについて伺った。(取材日 2025年11月21日)

他職種との密な連携を図りつつ、誰でも相談しやすく安心できる場を作りたい

― クリニック名に込められた想いを教えてください。

「ひだまり」という言葉には、いろいろな生き物が集まって成長していく場所、暖かさに包まれてみんながのんびり安らげる場所というイメージがあります。地域の子どもたちが笑顔で健やかに過ごせるように、また子どもに関わる大人たちがいつでも気軽に相談できるように、そして一緒にほっと安心できるように。当院を、そんなひだまりのような所にしていきたいという想いを込めて名づけました。無限の可能性を秘めた子どもたちの成長を支えつつ、私たち大人の成長にも貢献できるクリニックでありたいと考えています。

― そのビジョンを実現するために注力されていることはありますか?

訪問看護師さんや学校の先生、市役所の方々などとの連携を図りながら、お子さんや保護者さんへより良いサポート体制を構築できるよう努めています。医師は決して万能ではなく、専門知識を備えていない分野はたくさんあります。例えば学校での様子や教育という面に関しては先生方が熟知していらっしゃるでしょうし、自宅の環境や普段の様子は訪問看護師さんがよくご存知です。「わからないことは教えていただく」という謙虚さを忘れず、日々取り組んでいます。

― 臨床心理士との連携も大切にされているそうですね。

もともと私は小児神経を専門にしており、当院においても小児神経・発達外来には力を入れているのですが、過去の経験から臨床心理士さんの役割を特に重視しています。医師はどうしても患者さんと接する時間が限られ、普段の診察ではどれだけ長くても30分程度になってしまいます。臨床心理士さんは日ごろから密に患者さんと接していますので、医師には見えなかったものが見えたり、気づかなかったことに気づいたりするケースが多々あります。そうした専門家の目線や知見もお借りして、診療に活かしていきたいと思っているのです。

医師と患者の垣根を取り払い、神経発達症から日々の困りごとまで相談可能

― 小児神経・発達外来に、多くのお子さんが受診されていると伺いました。

神経発達症は決して病気ではなく、こだわりが強かったり落ち着きがなかったりという、その子の特性と言い換えることもできます。誰しもそういった面を持っているものですが、それらが強い場合に神経発達症と診断されることがあります。
診断の基準は「普段の生活において困りごとがあるかどうか」です。特性が強く生活に困難が生じているのであれば、神経発達症という診断をつけてサポートしていく必要があります。特性が強くても、本人が困っていない、周囲も困っていないというのであれば、診断をする必要も矯正する必要もありません。

― その他には、どのようなご相談がありますか?

基本的に小児科は総合診療ですので、子どもの全身を診て、さまざまな症状・疾患に対応しています。「いつもと違うな」と感じる保護者さんの気づきが病気の早期発見にもつながりますので、ちょっとしたことでもお気軽にご相談いただければと思います。
特に当院では、患者さんとの間に垣根をつくらないことを大切にしています。医師に対して「こんなことを聞いても大丈夫かな?」と遠慮してしまうケースもあるかもしれませんが、病気とは関係のないお話、例えば「お友だちとこんなトラブルがあって……」といった内容のご相談をお受けすることも少なくありません。

― 最後に、この記事をお読みの方へメッセージをお願いします。

診察の際、私は「お子さんより目線を低くして接する」ことを心がけています。同じ高さではなく「より低く」するよう徹底しており、例えば診察室の私の椅子は一番低くまで下げていますし、小さなお子さんとお話するときは、膝をついてでも低くなるようにしています。必然的に保護者さんの目線より低くもなりますので、気軽にご相談いただけるきっかけになればと。看護師からはいつも「膝が汚れてしまいますよ」と注意されていますが、お子さん、保護者さんが安心して通える「地域のかかりつけ医」として、この姿勢を今後も大切にしていきたいと考えています。

子どもよりも目線は低く、ひだまりのように暖かい医療を届ける

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住所
大阪府堺市中区新家町766番地7
電話番号
072-349-7421
最寄駅
白鷺駅
アクセス
◎電車でお越しの方
南海高野線「白鷺」徒歩9分

◎バスでお越しの方
南海バス「府大研究所前」徒歩4分
駐車場
あり(60台)
診察領域
小児科、予防接種、健康診断、在宅医療
専門医
小児科専門医、小児神経専門医
専門外来
小児のアレルギー外来、発達障害専門外来、小児神経専門外来