ひだまりこども診療所 藤田 賢司 院長 | ドクターズインタビュー

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地域のみんなが集まり、のんびり安らげる子ども目線の診療所

街の頼れるドクターたちvol.138 小児科

ひだまりこども診療所
  • 藤田 賢司 院長
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大阪府堺市の小児科「ひだまりこども診療所」では、一般小児科やアレルギー外来に加えて、小児神経・発達外来、医療的ケア児の在宅訪問診療など幅広く対応している。日本小児科学会小児科専門医、日本小児神経学会小児神経専門医である藤田賢司院長は、「子どもファースト」をモットーにした医療を実践し、子どもや子どもを支援する周りの人々にとって「ひだまり」のような場所をつくるため、2024年5月に同院を開設した。地域ぐるみのチーム医療を目指す同院のビジョンや小児神経・発達外来の診療内容、先生が小児科医を志したきっかけ、診療に当たって心掛けていることなどについて伺った。(取材日 2024年9月10日)

多職種によるチーム医療を通じ、地域全体で子どもを育てる仕組みをつくりたい

― 貴院のビジョンについて聞かせてください。

開院前まで、私は大学病院や公立病院、堺市内の小児科クリニックに勤務し、様々なお子さんの診療に携わってきました。こうした経験を通して実感したのは、子どもの診療に当たっては病気を治すだけでなく、普段の生活空間がいかに大切かということです。当クリニックが目指すのは、しんどい思いをしている子どもたちの日常生活に寄り添いつつしっかりと支え、安心して過ごせる場所をつくること。そして、多様な人々が集まり、分け隔てなく楽しく過ごしながら、互いに成長していける生活空間をつくること。言い換えれば、医療の側から「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性とその受容)」の実現を後押しすることです。「ひだまりこども診療所」という名称をつけたのも、「いろいろな生き物が集まって成長していく場所」「あたたかく、みんながほっこり、のんびりと安らげる場所」というイメージを大事にしたいと考えたからです。

― ビジョンを実現するためのポイントは、どういったものでしょうか。

いかにして「地域ぐるみのチーム医療」を確立するか、ということです。地域や家族との繋がりが希薄化している今日では、困ったときに相談できる人がおらず、不安を抱えていらっしゃる方が少なくありません。しかし、医師が一人でできることは限られています。そこで多職種によるチーム医療を通して、地域全体で子どもを育てる仕組みをつくることが大切だと考えています。たとえば神経発達症の診療では、臨床心理士や、場合によっては学校との連携を図っていますが、それ以外にも公立私立それぞれの学童の先生や児童発達支援の先生たち、それ以外の地域で子どもに関わる全ての職種と繋がりあって、みんなで考えることで地域の子どもたちを支えていければと思っています。

― 小児神経・発達外来も標榜されているのですね。

小児神経科はてんかんや痙攣、脳炎・脳症といった脳・神経系の疾患から、神経発達症や重症心身障害まで、幅広い疾患を扱う診療科です。神経発達症に関しては、周りから怒られたりすることも多く、自尊心を失いがちで、引きこもりなどの二次障害が出てしまうこともあります。そのため、自信を持って安心して生活ができることが大切です。治療の基本は、ソーシャルスキルトレーニングとペアレントトレーニング等を通して、日常生活を上手に送れるようにする支援や、自分の得意なことで成功体験を重ね、自信をつけるのが重要だと考えています。

大切なのは「子どもファースト」の姿勢。成長していく姿をやりがいに

― 先生が小児科医を志したきっかけについて教えてください。

大学進学にあたり薬学部に行きましたが、あの当時は今と違いあまり薬剤師が病棟に出ることがなかったので、もっと人と接する仕事をしたいと思っていました。そのような中で子どもたちのために働きたいとの思いが強くなっていき、改めて小児科医を目指すようになりました。

― 診療にあたって心掛けていることはありますか。

子どもの目線に立って話をし、「子どもファースト」で物事を考えることです。小さな子でも、話をしているうちに少しずつ心を開いて、いろいろと気持ちを伝えてくれるようになります。もちろん保護者さんが一番よくお子さんを見ているので、そちらに耳を傾けていくことも大事ですが、意外に本人が思っていることは違ったりするので面白いです。ちなみに小児科医としての一番のやりがいは、5年、10年と寄り添って成長していく姿がみられること。これは小児科ならではの喜びだと思っています。

― 最後に、来院を検討されている方、多職種連携に興味をお持ちの方にメッセージをお願いします。

お子さんや保護者さん、学校の先生や他職種の方々を含めて、困り事や不安を医師に相談したいと思っても「こんなことを聞いていいのかな?」「怒られたりしないかな?」という心配をされる方が少なくないようです。当クリニックでは、こうした遠慮は一切必要ありません。どんなに些細なことでも構わないので、是非お気軽にご相談いただければと思います。

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住所
大阪府堺市中区新家町766番地7
電話番号
072-349-7421
最寄駅
白鷺駅
アクセス
◎電車でお越しの方
南海高野線「白鷺」徒歩9分

◎バスでお越しの方
南海バス「府大研究所前」徒歩4分
駐車場
あり(60台)
診察領域
小児科、予防接種、健康診断、在宅医療
専門医
小児科専門医、小児神経専門医
専門外来
小児のアレルギー外来、発達障害専門外来、小児神経専門外来