くらげ整形外科　山﨑 厚郎 院長　西牧 リハビリ部課長　志保澤 診療部・事務部課長 | ドクターズインタビュー

診察から手術、リハビリまで一貫した治療。基本は対面での問診・身体所見

― クリニックの特徴について聞かせてください。

当院は千葉県内でも数少ない手外科を専門とするクリニックですが、手の疾患や障害だけでなく整形外科全般の治療にも注力しています。手外科のスペシャリストである院長・山﨑のほか、脊椎や膝、肘、股関節などを専門領域とする医師の診察も実施。一人でも多くの患者さまにご満足いただける治療を提供すべく、DEXAを用いた骨密度検査機器や高性能のエコー（超音波）検査機器などの装置を積極的に導入しています。
手外科に関しては、診察から手術、リハビリまで当院で一貫した治療が可能です。クリニックとしての特徴を生かして、入院なしの日帰り手術を行っています。また、内視鏡を用いる「関節鏡手術」など低侵襲で痛みの少ない手術にこだわっており、手の痛みやしびれ、こわばり等により「手が思ったように動かせない」という患者さまを中心に、銚子や館山など県内全域から来院いただいています。

― リハビリに関してはいかがでしょうか。

完全予約制・担当制、そして治療時間を40分とすることで、通院の負担を軽減しながら患者さまお一人お一人の動きや姿勢の癖を見極め、身体をしっかり動かせるようにするための運動・メニューを提案・実施しています。また、難治性の疼痛を緩和するため、衝撃波やエコーを駆使した治療を行っているのも大きな特徴です。とりわけエコーは、ターゲットとなる組織をダイレクトに掴むことで、治療の精度や再現性を飛躍的に高めるだけでなく、医師と理学療法士が同じ画像を見て、コミュニケーションを取りながら治療を進めるための大きな武器になっています。いわば視診、触診に次ぐ“第3の眼”の役割を果たしてくれているんですね。
ただし、医師による診察に関しても、理学療法士によるリハビリに関しても、対面での問診や身体所見が基本であることには変わりありません。当院では、看護師や柔道整復師による「事前問診」や「カルテ代行入力」など、問診にできるだけ多くの時間を掛けられるようにするための工夫を行なっています。

「できることは全部やる」の精神。健康寿命の延伸に向け多彩に取り組む

― クリニックの今後の展望について聞かせてください。

私たちの根源的な目標は、皆さまの健康寿命の延伸に寄与することです。健康寿命をできるだけ生命寿命に近づけること、これに尽きると思っています。手を含めた身体の運動機能を最期の瞬間まで維持し、自立した生活を送ることができるよう、様々な取り組みを行っています。月に一度開催している「グループフィットネス」、高精度な骨密度検査装置（DEXA）などを用いた検査、日本骨粗鬆症学会骨粗鬆症マネージャーの認定を持った看護師の力を生かし、発症前の患者さまのサポートを行う「骨粗鬆症の予防・治療」、リハビリスタッフによる「ロコチェック」は、その一例です。

― ロコチェックとはどのような取り組みなのでしょうか。

「ロコモティブシンドローム（運動器の機能低下により、要介護のリスクが高い状態）」のチェックを行った上で、日常生活の中で簡単にできるエクササイズを紹介し、運動習慣を身に付けてもらうための取り組みです。“運動”というと「ジムに行って、マシンを使ってトレーニングをする必要があるのではないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそんなことはありません。やり方次第では“ながら運動”でも十分なんです。より多くの方々に体を動かしていただけるよう、「こんなことでいいのか」と思えるくらい簡単なエクササイズのアドバイスを行っています。

― 継続的な治療を行うためには、クリニックを手軽に受診できる仕組みも大切ですね。

そうですね。水槽を設置するなど院内を居心地良くすることにも努めておりますが、何より重要なのは「待ち時間をいかに短縮するか」です。その一環としてWeb問診票やWeb順番待ち予約により、待ち時間を短縮したり、その時間を有効活用したりすることのできる仕組みを構築しています。また、自動再来受付機や自動精算機のほか、再診や検査、診察の予約をそれぞれ別枠で取ることのできる予約システムを導入。2023年10月には、受付や会計、薬の受け取りをスマートフォンだけで完結できるキャッシュレス決済サービスも導入したので、診察後は会計を待たずに帰路につくことができます。
今後も健康寿命の延伸のために、「できることは全部やる」「昨日より今日、今日よりも明日」の精神でアップデートを続けていく方針です。ぜひお気軽にご来院ください。