インプラント手術の精度を
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- 北村 隆典 院長
頼れるドクターが教える治療法vol.170
歯科
目次
「オールオン4(All-on-4)」は、総入れ歯の患者様や、既に多くの歯を失ってしまった患者様、重度の歯周病で多くの歯がグラグラしている患者様にお勧めするインプラント治療です。通常の治療では、歯を失った部位に1本ずつインプラントを埋入しますが、オールオン4では片顎につきインプラント4本のみを埋入し、その上に12本の人工歯を連結したブリッジを固定します。手術当日に仮歯を入れ、その日のうちからやさしい食事を摂っていただける点(即時荷重)や、埋入本数が少ないので通常のインプラント治療に比べて侵襲を抑えることができる点、そして治療期間や費用の面でも患者様のご負担を軽減できる点は、オールオン4ならではの大きなメリットです。
ただし、オールオン4を安全かつ確実に行うためには、インプラントを埋入する顎骨に5mm以上の厚みが必要とされています。歯を失って長い時間が経過しているケースでは、顎の骨が痩せてしまって十分な骨量が確保できず、オールオン4を実施できないケースも少なくないのです。こうした場合に有効なのが、「ザイゴマ(頬骨)インプラント」です。
頬骨に4本の長いインプラントを直接埋入・固定し、それを土台にしてブリッジを支える治療法です。上顎の骨量が足りず、通常のインプラント治療もオールオン4も困難になってしまった患者様にとって、「ザイゴマインプラント」は“最後の砦”というべき選択肢です。当院では、長年歯のお悩みを抱えていらっしゃった患者様に、「自分の歯で噛んで食べる喜び」を取り戻していただくための治療法として力を入れています。
そうですね。15〜20mm程度の限られたスペースに、頬骨周辺の神経や眼窩の近くを避けながら正確にインプラントを埋入する必要があります。“一発勝負”で決めなければ成功率は下がってしまうので、術者にはかなりの集中力が求められるのです。またオールオン4の手術中に、ザイゴマインプラントへの切り替えが求められるケースも少なくありません。術前にはレントゲンやCT画像をもとに、骨の状態を綿密にシミュレーションしています。しかし実際に切開してみると、顎骨が想定以上に薄くなっていたり、厚みはあっても骨質が脆弱だったりして、オールオン4を実施できないこともあるからです。そういった意味でもザイゴマインプラントは、術者の技術力やリアルタイムでの判断力、助手を務める医師や麻酔科医、歯科衛生士などとのチームワークが問われる治療法なのです。
当院には、手術内容を熟知した常勤の麻酔科医が在籍しており、点滴によって静脈に鎮静剤を投与する「静脈鎮静法」を用いて、ウトウトと眠ったような状態で手術を受けていただいています。また手術中は、患者様の年齢や持病、体質などを確認しながら、麻酔の深さをきめ細かく調整し、必要に応じて患者様のかかりつけ医とも連携を取りながら、安全性を第一にして治療を進めています。
さらに静脈鎮静法は、歯科治療に対する過度な恐怖・不安から治療を受けるのが困難な「歯科恐怖症」の方、「嘔吐反射(器具が口の中や喉の奥に触れると、反射的に吐き気を催す現象)」が強い方にとっても非常に有効な麻酔法です。目が覚めたときに「もう終わったんですか?」と驚かれる患者様もいらっしゃいますね。
手術の約2週間後に、消毒や術後チェック、クリーニング方法の指導等を行い、その後は1〜2か月単位で経過観察を続けていきます。術後3〜4か月が経過して傷口が落ち着いてきた段階で、上部構造を外してインプラントと骨の結合を確認。噛み合わせや見た目に関するご希望を丁寧に伺いながら、必要に応じて微調整を行い、2つ目の仮歯や本歯の製作を進めていきます。
・インプラント治療:290,000円(税抜)
・オールオン4:1,750,000円(税抜)
・ザイゴマインプラント:1本 200,000円(税抜) ※別途、インプラント治療・オールオン4治療の費用が発生します。
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口内の健康は日々のメンテナンスから。効果的なセルフケアを経験豊富な歯科医と歯科衛生士がお伝えします。
循環器内科の知見を活かし、睡眠時無呼吸症候群とその先の血管、心臓、脳のリスクまで幅広く対応します。
ご希望に合わせた下剤の選択や最小限の鎮静など、不安な患者様にも寄り添った大腸内視鏡検査を提供します。