頼れるドクターが教える治療法vol.068
耳鼻咽喉科
コーンビームCT検査では、鼻の骨や粘膜の状態を詳しく調べることが可能です。
鼻の病気でメジャーなものに、アレルギー性鼻炎と副鼻腔炎がありますが、アレルギー性鼻炎が粘膜を診ただけで診断可能であるのに対し、副鼻腔炎の正確な診断には画像検査が必要です。レントゲンでは副鼻腔の状態を詳細に確認できないため、診断率は60%程度とされています。
アレルギー性鼻炎と副鼻腔炎を併発している患者さんには両方の治療が必要ですが、副鼻腔炎が見逃されてしまうと症状は改善しません。結果として治りが悪いということで、より強い抗アレルギー薬が処方されることになるでしょう。鼻の病変を立体的に観察できるコーンビームCT検査であれば、より的確な診断をもとに治療ができるので、そうした問題を防ぐことができます。
また鼻づまりの原因の特定にも有用です。鼻の左右どちらか一方だけに起きている鼻づまりがあり、それが骨の形に起因しているケースでは、なかなか治らずに悩んでいる方が少なくありません。当院では、そのお悩みにも解決策を提案することができます。
代表的な症状としては、「鼻のまわりに違和感がある」「黄色い鼻水が出る」「鼻の奥が痛い」「鼻水が喉に流れ込む“後鼻漏”が長く続いている」「鼻から臭いにおいがする」「においがしない」の6つが挙げられます。特に、においがしない場合は、鼻の奥にある嗅裂(きゅうれつ)や嗅球(きゅうきゅう)と呼ばれる部分に病気がある可能性があるため、自覚症状がある方はすぐにでも検査をしたほうが良いですね。
一方でこれらの症状がなくても、鼻づまりの原因を調べる必要があると判断した場合は、コーンビームCT検査を実施しています。
また病院の通常のCTよりも放射線被曝が少なく、安全性の高い検査です。さらに当院で導入している検査装置の場合は、撮影時間も1分程度。こうした特長から、一人で動かずに座っていられるのであれば、小さいお子さんも受けていただくことができます。
副鼻腔炎はよくある病気ではありますが、しっかりと診断をつけたいという考えから、コーンビームCTを導入しました。早く診断がつけば、病気を早く治せます。そうすれば必要以上にお薬を飲まずに済み、治療にかかる費用も抑えられますよね。そのため当院ではコーンビームCTに限らず、さまざまな検査装置を揃えてひと通りの検査ができる体制を整えています。ここに来ていただければ、わざわざ大きな病院へ行かずに検査ができて、その日のうちに結果も説明できる。そしてセンター北駅から徒歩1分というクリニックの立地も含め、利便性の高い医療を提供できることが当院の強みです。
喉頭ストロボスコピー検査は、鼻からカメラを挿入した状態で、地声や裏声、高音や低音などを順に発声していただき、声帯の振動を詳しく観察する検査です。
声帯は、通常の発声で1秒間に100から200回振動するため、ファイバースコープだけでは小さな病変まで確認することができません。喉頭ストロボスコピー検査は、声帯の振動に近い周波数で光を点滅させる装置を用いることで、声帯の振動をスローモーション像として観察することを可能にします。これにより微細な声帯ポリープや声帯結節まで検出しやすくなるのです。
声がかすれる、出しにくいなど「声がれ」の症状がある方と、「鼻声」が気になっている方ですね。いずれの場合もさまざまな原因が考えられますので、まずは病気の有無を調べることが必要です。声がれは喉頭ストロボスコピー検査、鼻声はコーンビームCT検査を実施。病気が見つかった場合は、投薬を中心とした治療を行います。
病気ではない声がれは声の出し方に問題があり、鼻声は鼻の奥と喉の空間に起因する現象です。このようなケースでは、喉頭ストロボスコピーで声帯を観察しながら、声を出しやすくするための発声指導を行います。これは音声治療と呼ばれる“声のリハビリテーション”で、一般的には言語聴覚士が行いますが、当院では診断から治療まで、私がワンストップで提供しています。
そらいろ耳鼻咽喉科センター北駅前院
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