頼れるドクターが教える治療法vol.055
呼吸器内科
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に気道が塞がり呼吸が止まる状態です。呼吸が止まると聞くとビックリしますが、完全に止まるのではなく、数秒〜数十秒間止まるのを繰り返すイメージです。
睡眠中、呼吸でしっかりと酸素を取り込むことで、脳と体は休息を取ります。しかし、睡眠時無呼吸症候群では必要な量の酸素を取り込めず、全身に酸素を届けようと交感神経が優位に働きます。これは体にとってアクセルを踏んでいる状態のため、寝ても疲れが取れないと感じるようになるのです。酸素を全身に届けようと心臓が頑張って働くため、血圧の高い状態が続きます。
仰向けで寝ると気道がふさがりやすい方です。特に、20歳ごろと比べて体重が増えた方は要注意です。骨格は20歳ごろに完成しますので、太ると喉についた脂肪で気道が狭くなるのが理由です。
若くて痩せていても、軟口蓋(のどちんこの根本一帯の柔らかい部分)が大きい方や腫れやすい方、下顎が小さい方、鼻詰まりを起こしやすい方なども注意が必要です。
睡眠時無呼吸症候群には、患者さんが感じる自覚症状と、家族や同居人から指摘される症状があります。
自覚症状で多いのは、夜しっかり寝ているのに熟睡した感じがない、むしろ疲れているなどの違和感です。会議中でも寝てしまうくらい強い眠気、起床時の口の乾きもあります。
周囲から指摘される症状は、いびきが大きい、いびきが急に途切れるなど、いびきにまつわるものです。
倦怠感と眠気でQOL(生活の質)低下を招きます。症状をそのまま放置すると、血圧が高い状態が続くことから、今度は狭心症・心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすリスクが高まります。
「いつものことだから」とつい甘くみてしまうのが、この睡眠時無呼吸症候群の怖いところです。勤務医時代、心不全や心筋梗塞で入院している患者さんを調べたことがあるのですが、睡眠時無呼吸症候群と診断できる方の割合が多かったです。
いのまたクリニック
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