頼れるドクターが教える治療法vol.040
心療内科
幻覚や妄想、徘徊や焦燥、社会的に不適切な言動、暴言、抑うつなどの「認知症に伴う行動心理症状(Behavioral and psychological symptoms of dementia)」のことです。認知症というのは、何らかの原因で脳の機能が低下して生活に支障をきたす状態を指し、もの忘れや判断力、理解力の低下が“中核症状”とされています。これに対してBPSDは“周辺症状”。つまり、中核症状に伴ってあらわれる症状ですが、ほとんどの患者さんが何らかのBPSDを経験するといわれています。BPSDはご本人の心理状態や体調、それからご家族や支援者との関わりなど、さまざまな要因が複雑に絡み合うことによって生じると考えられています。BPSDの原因を特定するのは難しい場合もありますが、経験上、ある種のパターンや傾向が存在するのは間違いありません。そして、なかでもBPSDの発症に大きな影響を及ぼすのが、周囲の人々の関わり方なんです。
その通りですが、ご本人とのこれまでの関係性やコミュニケーション様式をがらりと変えることは簡単ではありません。例えば「いままで通りにできなくても、頭ごなしに叱ったらダメ」と頭では分かっていても、ご家族にもそれぞれの生活がありますから、余裕がなくなればついつい怒鳴ってしまう。こうした心情は当然理解できます。また、一口に“ご家族”といっても、主に介護を担っているのが配偶者なのか、息子さんや娘さんなのか、あるいはお嫁さんなのかによって、ご本人への思いはさまざまです。ご本人の状態を老年精神医学の専門的見地から評価するとともに、それぞれのご家庭の事情を考慮しながら、いわば“オーダーメイド”で治療や対応を提案する。精神科医ならではのアプローチだと思っています。
おいまつクリニック
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