頼れるドクターが教える治療法vol.008
内視鏡
大腸内視鏡検査とは、大腸の中に細くて柔らかい管を通し、管の先端についた小型のカメラで内部を観察するものです。事前に下剤を飲んでいただき、腸の中をきれいにしてから行います。検査時間については個人差がありますが、当院の場合、多くは15分ほどで終わります。健康保険が適用される検査で、当院の場合は観察のみで3割負担の方は7,500円前後、1割負担の方は2,500円前後です。大腸がんの発生率が高まる40歳以降の方は3年に1度の頻度で検査を受けることをお勧めします。大腸がんは進行しないと症状が出ないことが大半ですので、症状のない段階で受けることが大切です。
大腸がんの有無を知る方法の代表例としては、便に血液が混じっているかどうかを調べる便潜血検査(血便)と内視鏡検査の2種類がありますが、病気の有無を調べる点に絞れば有用なのは内視鏡検査です。便潜血検査は内視鏡検査よりも手軽で安価ですが、がんの芽になり得るポリープがあっても50%の確率で陰性反応を示すと言われています。つまり、異常とは判断されないわけです。早期大腸がんの30%、進行大腸がんの10%も同様に陰性になると言われています。また、仮に異常を示す陽性反応が出ても、必ず大腸の病気になっているとは限りません。これらのことから、確実に大腸の病気とその内容を知るためには内視鏡検査を受けることが望ましいと言えます。
大腸内視鏡検査における「異常」というのは、腫瘍性の病変、つまりポリープがあること、または炎症があることを意味します。当院でポリープが見つかった場合、1㎝未満であればその場で切除することが可能です。先ほどお伝えした「15分」というのは切除込みの時間で、厳密には挿入に3分から5分、観察は(切除を含めて)10分程度で、切除があった場合も数分で終了します。切除方法としては熱で焼き切る方法と、そのままの状態で切る方法がありますが、前者では切除後の出血リスクが1-2%あると言われているため、当院では安全性を重視して後者を採用しています。ポリープが1㎝以上の場合は入院環境の整った医療機関をご紹介します。炎症が見つかった場合は潰瘍性大腸炎やクローン病などの疑いがあるため、組織を調べて診断します。2つの病気は共に難病に指定されていますが、当院で引き続き治療することができます。
きたやま胃腸肛門クリニック
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