頼れるドクターが教える治療法vol.006
性病科
9割以上が性行為に起因する病気ですが、母子感染や輸血などに伴う血液感染、医療器具を介した感染も起こり得ます。現在確認されている性感染症は20数種で、細菌やウイルス、原虫などが感染することによって起こります。代表例として挙げられるのがクラミジアや梅毒、淋病。データが取れている性感染症の中で最も多いのが、微生物のクラミジアです。細菌性の梅毒は江戸期に大流行しましたが、抗生物質であるペニシリンの誕生とともに患者数は減少、しかし近年になって増加傾向にあります。淋菌の感染によって起こる淋病も患者さんの中には目立ちます。
「症状がないから大丈夫」と判断される人がいますが、注意が必要です。全ての性感染症において、症状がないものの罹患していることがあるからです。クラミジアの場合、男性には排尿時の痛みなどが起こる一方、半数は無症状。さらに喉のクラミジアであれば男女の9割に症状は現れません。淋病は性器に強い痛みがあったり膿が出たりすることが多いのですが、近年は症状がない、またはあっても軽微であるケースが増えています。梅毒は進行度合いにより1~4期に分類され、多くの場合は全身に発疹などができる2期(感染後3ヵ月から3年の間)までに見つかります。3期以降では皮膚や筋肉、内臓などに腫瘍ができたり、神経系が侵されたりして最悪の場合は死に至りますが、現在では稀です。
そうです。症状がなくても病気にかかっている場合があるわけですから、お店に行ったり不特定多数と交わったりするなどの疑わしい行為をした際には、きちんと医療機関で検査を受けた方が良いでしょう。パートナーのいる方は相手に移してしまう可能性があるため、特に留意していただきたいですね。
病気全般に言えることですが、性感染症においても早期発見と早期治療が重要です。例えば梅毒の場合、1期で見つかれば服薬期間は2~4週間ですが、2期の後期で発見した場合は1年以上も要します。ひと昔前まで「不治の病」と認識されていたウイルス性のHIVも、現在は薬の発達によりコントロールが可能になりました。早期に見つければエイズの発症を防ぐことができ、通常の生活を送り続けることができます。
細菌に対しては抗生剤、ウイルスには抗ウイルス薬、原虫には抗原虫薬といったように治療方法は薬物療法です。病気により内服や点滴、塗布を使い分けます。多くが薬で完治しますが、性器ヘルペスについては残念ながら完治はしません。内服薬によってウイルスの量を減らし、症状が出ないようコントロールしていくことが目的になります。
全体的な治療時の注意点としては、完治したかどうかの確認もしっかりとすること。症状がなくなっても薬への耐性を獲得した細菌(耐性菌)がいる場合、薬を変えて治療を続ける必要があるので、医師に完治した旨を告げられるまでは性行為を控えましょう。また、抗生物質の投与期間中にアルコールを摂取すると効果が大幅に落ちるので、治療期間中は禁酒をする必要があります。
複数のメリットがあるからです。まず検査を匿名で受けられること。健康保険が適用される診療では保険証を提出しなければなりません。次に検査の選択肢が広いこと。保険診療の場合、そもそも症状がないと検査はできませんし、クラミジアと淋病の検査についても尿検査と喉の検査の両方を同じ月にはできません。また、マイコプラズマとウレアプラズマについてはそもそも保険では検査ができません。
自由診療では薬の選択について融通が利きます。学術的に効果の見込めるものであれば医師の判断で処方できるほか、患者さんのお話を聞いて問題がなければ希望される薬を処方することも可能です。検査結果をウェブで確認できることも自由診療の利点で、当院では来院、電話、ウェブの3つの方法で検査結果を確認できます。
医療法人社団七海会 あおぞらクリニック新橋院
歯周基本治療から歯周組織再生療法まで。歯科医師と認定歯科衛生士による歯周病の治療とケアを提供します。
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難治性のうつ病にも効果が期待できる「r-TMS療法」。併用できる治療の選択肢も豊富に用意しています。