ひろしま下肢静脈瘤クリニック 黒木 慶一郎院長 | ドクターズインタビュー

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血管手術のスペシャリストが下肢静脈瘤を丁寧に治療

街の頼れるドクターたちvol.026 心臓血管外科

ひろしま下肢静脈瘤クリニック
  • 黒木 慶一郎院長
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広島駅南口8番出口から徒歩3分。商業ビルやホテルの立ち並ぶ中国地方有数の都市部で、2018年から下肢静脈瘤の治療を手掛けているのが「ひろしま下肢静脈瘤クリニック」。院長の黒木慶一郎先生は、国内各地の大病院で心臓病の手術を数々担当してきた心臓血管外科の専門医だ。かつては「ニッチな病気」とみられたこともあったが、実は罹患率が高い下肢静脈瘤。その治療を専門とするクリニックを故郷の広島市で開いた黒木院長に、クリニック開院の経緯や、質の高い医療に対する熱意、治療において大切にしていることなど、お話を伺った。(取材日 2019年12月18日)

大病院での経験と知識を生かし、広島で下肢静脈瘤に悩む人を助けたい

―医師を志したのはいつごろですか?

小さいころから医師志望だったわけではなく、最初に進学した大学では理工学部に所属していました。しかし、就職を考えるころになり、「自分は世の中で何ができるのだろうか」と真剣に考えるようになったのです。そんな迷いを抱えて学生生活を送るうちに、「生命に関する勉強をしたい」という思いが湧き上がり、大学を中退して他の大学の医学部に入り直しました。
紆余曲折を経て医師への道を歩むようになり、その中で「手術で人の命を救いたい」と考えて心臓血管外科を選択しました。現在専門的に治療に当たっている下肢静脈瘤は命に関わる病気ではありませんが、手術を通して患者さんの生活予後を大きく改善することができるという意味では、心臓病の治療とも共通したところがあると思っています。

―下肢静脈瘤の専門クリニックを開くまでの経緯や、開院後の思いを教えてください。

医師になってからは、国内各地の大病院に勤務していました。心臓大血管や末梢血管など幅広く心臓血管を扱う専門医としてハードな日々を送り、重度の心臓病の患者さんを手術で救う仕事にも、やりがいを感じていました。
下肢静脈瘤もそのころから治療を担当していました。こちらは生死に関わるわけではなく、元々はニッチな病気としてみられていたところがありますが、患者数が多く治療への潜在的ニーズの高い病気でもあります。
改めて、自分の培った知識や技術を下肢静脈瘤で悩んでいる多くの方たちに役立てることができればと、専門クリニックをオープンしました。手術のスケジュールを柔軟に対応するなど、専門クリニックならではのフットワークの軽さを生かして患者さんのニーズに応えられることに満足感を抱いています。

―故郷である広島でのお仕事はいかがですか?

故郷ではありますが、広島市内で働くのは、このクリニックが初めてです。窓から見下ろす広島駅前の通りは小学校時代からの馴染み深い光景ですが、このまちが変わっていく姿を眺めながら働けることが幸せですね。
実は、広島県は下肢静脈瘤治療については首都圏などと比べても歴史のある地域で、広島市近郊では今でも下肢静脈瘤の治療を掲げる医療施設が多くあります。その中で当院は下肢静脈瘤専門のクリニックとして、質の高い治療と、きめ細やかなケアを提供していきたいと思います。

細心のケアで、患者さんの不安を軽減。気軽に相談できるまちのクリニックへ

―どのような患者さんが多いですか?

年齢層は中高年の方がメインです。広島駅近くという交通アクセスの良さから、広島市内に限らず県内各地から患者さんはいらっしゃいますし、県外からの受診もあります。性別では女性の受診が主ですが、男性の受診も3割を超えています。気軽に夫婦で連れ立って来て受診するというケースも多いですね。
症状としては、足の血管がボコボコに浮き出て、足のだるさやかゆみ、就寝中のこむら返りなどを訴えるケースが挙げられます。

―どのような治療をするのでしょうか?

下肢静脈瘤は、足先から心臓に流れる静脈のうち、ふくらはぎなどにある表在性の血管で血液が逆流することにより発症する病気です。放置していると、膝から下の皮膚が黒ずむ、硬くなるなど、徐々に悪化していきます。かつては血管を抜去する手術が施されていましたが、現在はカテーテルを挿入して高周波で血管を内側から焼き固める日帰り手術が全国的に普及しています。
また、際立った症状がなく表面の小さい血管が浮いている程度の場合、注射で硬化剤を注入する治療により血管は目立たなくなります。

―治療を進める際に大切にしていることをお聞かせください。

常にクオリティーの高い医療を提供することを大切にしています。一人ひとり特徴の違う血管に対応できるように心がけ、重要なテーマとして治療後の再発防止にも取り組んでいます。下肢静脈瘤は治療から10年後に再発するといったケースも珍しくありませんが、治療部位の周辺の静脈も細かくケアをするなどして、できるだけ1回の治療で済むようしています。
手術の際には、局所麻酔のほかに静脈麻酔の点滴で鎮静を図ります。また、治療にいたるまでの患者さんとのやり取りの中にも、他愛のないローカルな話題も織り交ぜて和やかに会話するなど、不安を少しでも取り除けるように努めています。
決定的な自覚症状がなくても、検査をしてみると長期間にわたって下肢静脈瘤に罹患していたことが分かる場合もあります。足について気になることがある方は、お気軽にご相談ください。

血管手術のスペシャリストが下肢静脈瘤を丁寧に治療

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住所
広島県広島市南区京橋町1−2 新京橋ビル7階
電話番号
082-567-5530
診察領域
心臓血管外科
専門医
外科専門医、呼吸器外科専門医、心臓血管外科専門医
専門外来
下肢静脈瘤専門外来