磁気による刺激でうつ病患者の8割が改善。TMS治療の本質とは
「TMS(経頭蓋磁気刺激)」により前頭葉の機能を回復。薬に頼らない「うつ病」治療を実践します。
- 渡邊 真也 統括院長・品川本院院長
街の頼れるドクターたちvol.21 精神科
目次
当院は名前の通り、ストレスに伴うお悩みや症状に対応しているクリニックで、中でもうつ病の治療に力を入れています。2013年に「新宿メンタルクリニック」としてオープンし、その後、名古屋市と大阪市にも分院を出し、患者さんが早期の段階で来院していただけるよう、現在の「品川メンタルクリニック」に名称を改めました。精神的なお悩みを抱える方が増えている中、クリニックとしては患者さんの利便性を高めたいと、本院は年中無休で夜8時まで診療する体制を敷いています。品川駅から歩いてすぐの本院のほか、分院も駅に近く、アクセスが良いのも特徴の一つです。
「光トポグラフィー検査」と「TMS治療」を行っていることが大きな特徴で、これらを導入している医療機関は全国でも少数です。光トポグラフィー検査とは、人体への影響がない近赤外光を頭部に照射して脳血流を測るもので、厚生労働省の認可を受けている機器を使用しています。うつ病は現在、脳の病気だと考えられていて、うつ病の患者さんは脳血流が低下している可能性があります。うつ病は長く医師の問診によって診断されてきたわけですが、検査を行うことによって、波形に分類することができ、正確な診断につながります。一方のTMS治療は頭部に磁気を照射することで脳機能を回復させ、うつ病の改善をめざすものです。
はい。北は北海道、南は沖縄県と全国各地から患者さんが来院されています。こうした傾向は開院当初からなのですが、おそらくTMS治療の存在を知って来院する方が多いのではないでしょうか。TMS治療は2008年にアメリカで認可されたことで、その存在を知られるようになりましたが、日本の医療機関で専門クリニックとして初めて導入したのが実は当院なんですね。本格的にこの治療を行っている医療機関は珍しく、かつ臨床でも一定の効果が出ているため、全国から患者さんが訪れるようになったのでしょう。当院ではなるべく薬に頼らない診療方針を掲げているため、薬物療法に不安を抱えている方、薬で改善しなかった方も相談にみえます。
「脳の特定部位に磁気刺激を与えることで、うつ病によって低下した脳血流と脳代謝を改善させる」。これが最も有力視されている考え方で、脳機能画像研究により証明されています。効果の程度に関しては当院において2013年6月から2016年2月にかけて治療を行った788人を調べたところ、およそ8割の患者さんに症状の改善が見られ、約6割の患者さんが寛解しました。「寛解」とは、症状が消えた状態を意味します。
薬とは違って、副作用がほとんどないことが大きなメリットです。うつ病は数ある病気の中でも治りにくい病気で、薬物療法だけでは約30%が難治化すると言われています。そんな中、患者さんに薬物療法以外の選択肢を与えられることには大きな意義があります。当院の治療費は、基本的に30回プランで1回につき1万9800円。その中に診察代や臨床心理士によるカウンセリング代が含まれています。治療時間は1回20分ほどで、治療中は、頭をペンでトントン叩かれているように感じますが、副作用はほぼなく安全な治療です。
当院では、患者さんに身体の負担が少ないうつ病治療を行いたいとTMS治療に力を入れていますが、同治療はあくまでも選択肢の一つです。最も大切なのは、患者さんに私たち当院のスタッフを信頼してもらうこと。患者さんに心を開いていただくためにも、患者さんのお話をよくお聞きし、こちらからお話するときは分かりやすく丁寧に、そして正直にお伝えすることを心がけています。その上で患者さんに治療法を選んでいただく方針をとっています。もちろん、判断に迷われる場合はアドバイスいたします。お悩みを抱えている方のご相談をお待ちしております。
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